Mr.Children「秋がくれた切符」の解説と歌詞考察だよ♪
仲直りをするための「きっかけ」
楽曲紹介
楽曲収録CD
概要 | 収録作品 | 発売日 |
---|---|---|
19th ALBUM | 重力と呼吸 | 2018年10月3日 |
作詞:桜井和寿/作曲:桜井和寿
豆知識
「西野カナ」に曲提供するイメージで作った曲らしいよ♪
是非カバーしてほしいな。
映画のワンシーンのような曲ね♪
アルバムジャケット情報
- アートディレクター:Aerosyn-Lex Mestrovic
- 通常盤のみの1形態で発売
- シルバー3方背BOX仕様になっている
MV(ミュージックビデオ)情報
なし
ミュージックビデオはございません。
タイトルについて
「秋がくれた切符」という名の「1枚の落ち葉」から始まる物語。
歌詞考察
1番 Aメロ(風の匂いも〜)
風の匂いもいつしか 秋のものになってた
<出典>Mr.Children/秋がくれた切符 作詞:桜井和寿
カーディガン着た君の 背中見てそう思う
この作品は冒頭から読み進めるにつれ、いくつかの疑問点が上がってきます。
それを解き明かしながら考察していきます。
主人公と彼女が二人で歩いているシーン。
カーディガンを着た彼女が自分の少し前を歩いています。(疑問①)
その背中を見て、少し肌寒くなってきた秋を感じる主人公。
“少し前を歩いている”というのには理由があります。
それが分かるのはもう少し先です。
1番 Aメロ2(公園の緑は〜)
公園の緑は その葉落としはじめて
<出典>Mr.Children/秋がくれた切符 作詞:桜井和寿
カバンの中に一枚そっと着地した
二人にとって馴染みの公園。
木の葉も枯れ始め、落ち葉となる季節。
一枚の葉がヒラヒラと舞い、カバンの中にそっと入っていきました。
その葉を見た主人公はこう思います。(サビへ)
1番 サビ(神様が僕らに〜)
神様が僕らにくれた
<出典>Mr.Children/秋がくれた切符 作詞:桜井和寿
何かの切符みたいだ
でも どこへ行けというんだろう
この葉眺めて思う
舞い落ちたその葉っぱが、主人公には神様がくれた切符のように思えたのです。
この切符でどこへ行けばいいのか?
何をすればいいのか?(疑問②)
行き先を記す場所は書かれていないようです。
この切符(落ち葉)は一体何を意味するのでしょうか?(疑問③)
これまでの疑問点をまとめます。
- なぜ彼女は主人公の少し前を歩いていたのか?
- 主人公は何をやらなければいけないのか?
- 落ちてきた切符は何を意味するのか?
この3つです。
それぞれの答えはもう少しお待ちください。
2番 Aメロ(茜色の夕日は〜)
茜色の夕日は 綺麗で切なくて
<出典>Mr.Children/秋がくれた切符 作詞:桜井和寿
このまま時間が止まればいいのにな
夕日を眺めていると、どことなく物思いに耽けて感傷的になります。
そして色々なことをゆっくり考えるには、とても心地が良いものです。
時間が進んで欲しくないという気持ちの主人公。
次のセクションから、このストーリーのあらすじが見えてきます。
2番 サビ(神様が僕らに〜)
神様が僕らにくれた
<出典>Mr.Children/秋がくれた切符 作詞:桜井和寿
何かの切符みたいだ
でも なんの褒美なんだろう
今日も喧嘩したのに
“今日も喧嘩したのに”
そうです、二人は喧嘩中だったのです。
これで『疑問① なぜ彼女は少し前を歩いていたのか?』
その理由が分かりました。
隣に並んで歩くのがちょっと気まずかったのでしょう。
ここでまた一つ疑問に残る表現が出てきました。
“なんの褒美なんだろう?”(疑問④)
なぜ彼女は主人公の少し前を歩いていたのか?- 主人公は何をやらなければいけないのか?
- 落ちてきた切符は何を意味するのか?
- 褒美とは?
最後のサビでその全てがで明らかになります。
ラスサビ(神様が僕らに〜)
神様が僕らにくれた
<出典>Mr.Children/秋がくれた切符 作詞:桜井和寿
何かの切符みたいだ
君はまだ気付いてないんだな
その贈り物に
“君はまだ気付いてないんだな”
落ちてきた葉っぱがそっと入っていったのは彼女のカバンの中。
それに彼女はまだ気づいていない。
ここで主人公が取るべき行動はなんでしょうか?
『疑問② 主人公は何をやらなければいけないのか?』
それは彼女のカバンに葉っぱが入り込んだことを直接教えて上げること。
少し前を歩いている彼女に駆け寄り「葉っぱ入ったよ」と声をかけること。
つまり仲直りのきっかけを作ることなのです。
『疑問③ 落ちてきた切符は何を意味するのか?』
『疑問④ 褒美とは?』
神様がくれた切符とは仲直りをするための「きっかけ」だったのです。
だからその切符を主人公は、神様からの贈り物と捉えたのでした。
3番 Aメロ(風の匂いも〜)
風の匂いもいつしか 秋のものになってた
<出典>Mr.Children/秋がくれた切符 作詞:桜井和寿
寒そうにしてる君に 駆け寄り手を繋ぐ
主人公は彼女に声をかけ、無事に仲直りができました。
きっとほんの些細出来事で喧嘩をしていたのでしょう。
だから神様がほんの小さな後押しをしてくれたのかもしれません。
一つのワンシーンに感情の物語を詰め込んだ素敵なお話でした。
聴きどころ
メロディー
非常に丁寧で聞かせるメロディーです。
個人的に好きなポイントがあります。
『神様が僕らにくれた』のフレーズ。
1番、2番のサビと最後で若干違うメロディー(フェイク)をサラッと歌い上げています。
そのちょっとした変化がドキッとしてすごく好きです。
小さな工夫を凝らすことで、”秋”だけに”飽きない”メロディーになってるかと思います。
あ、冬が来ました?笑
アレンジ
ベースが高音域を頭からずっと弾いていて心地いいので意識して聴いてみて下さい。
アレンジとはズレますが、やはりタイトルやテーマによる”音の印象”は不思議です。
「明るい」「暗い」「日本っぽい」「民謡っぽい」というのは理論的に作ることはできるかもしれません。
ですが季節をテーマにするだけで音にもその季節を感じることができます。
例えばクリスマスの曲なら”鈴っぽい音”を入れればそうなるのかもしれないけど、「秋」という言葉だけで音の印象もそれに変わるというのが不思議です。
著名人の感想
随時更新します
ライブ&テレビ披露
ライブ
- Tour 2018-19 重力と呼吸
オススメ映像作品
Mr.Children Tour 2018-19 重力と呼吸
桜井さんがMCで「公園のベンチで座っているような気持ちで歌わせて下さい」と言いつつ、モニターに座って歌っていたり、サニーさんが珍しくアコースティックギターを弾いていたり、いつもとは違う雰囲気で楽しめる演奏になっています。
テレビ
なし
まとめ
この曲は映画にすると数秒で終わってしまう様なワンカットの出来事を歌にしています。
でも逆に何かの小説を一冊読み終えたような感動が詰まった作品でもあります。
更にちょっと疲れた時に丁度良い楽曲です。
曲の長さが「3:31」という長くもなく短すぎず、テンポもゴテゴテのバラードの様に遅すぎないゆったりさで、起伏もそんなに激しくないです。
それでいて秋という季節を感じられます。
まとめるなら、ヒーリングソングとしてピッタリだなと僕は感じました。