ミスチルファンがドラマ「おカネの切れ目が恋のはじまり」を観て(レビュー・感想)

映画・ドラマ

おカネの切れ目が恋のはじまり(2020年9月15日から10月6日まで放送されたTBS系テレビドラマ)

個人的評価

評価 :5/5。
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Mr.Childrenと作品の関係

主題歌はMr.Children 20th ALBUM『SOUNDTRACKS』の3曲目収録されている楽曲『turn over?』

<番組プロデューサー東仲恵吾コメント >

主題歌は、Mr.Childrenが楽曲を提供してくれました。玲子と慶太の恋愛、そして二人がちょっとずつ成長していく様に寄り添い、後押しをしてくれる曲はMr.Childrenしかいないと思い、まだ何もない段階で先走ってオファーし、快諾してもらいました。最初に曲を聞いた時、その尊さに心が震えました。爽やかで前向きな曲なのに、涙が出てくる。人と人との出会いの愛おしさ、人を想う気持ちを桜井さんが切なくも力強く歌い上げている、まさに“究極の愛の歌”でした。

<出典>音楽ナタリー 2020年8月18日
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あらすじ

主人公・九鬼玲子(松岡茉優)は、物を大切に使い、無駄遣いをしない堅実な経理女子。一方、御曹司の猿渡慶太(三浦春馬)は、欲しい物はすぐ買ってしまう浪費家。慶太は父親の会社で問題を起こし、経理部に異動することになり、玲子の教育係として同じ部署で働くことに。価値観が正反対の二人は、何度も衝突しながらも互いに少しずつ影響を受け、人生やお金の本当の意味を見つめ直していきます。金銭感覚の違いから生まれるユーモラスなやり取りと、やがて芽生える恋心が描かれ、笑いとときめきの中に“幸せの価値”を問いかける作品となっています。

監督・キャスト

  • 脚本:大島里美
  • プロデューサー:東仲恵吾
  • キャスト
    • 松岡茉優(九鬼玲子)
    • 三浦春馬(猿渡慶太)
    • 北村匠海(板垣純)
    • 草刈正雄(猿渡富彦)
    • 三浦翔平(早乙女健)
    • 稲田直樹-アインシュタイン(猪ノ口保)
    • 河井ゆずる-アインシュタイン(鶴屋春人)
    • 中村里帆(鮎川美月)
    • ファーストサマーウイカ(鴨志田芽衣子)
    • キムラ緑子(猿渡菜々子)
    • 大友花恋(牛島瑠璃)
    • 八木優希(鮫島ひかり)

レビュー(ネタバレあり)

主演は松岡茉優さん、そして相手役に三浦春馬さん。
放送当時、すでに三浦春馬さんが2020年7月に急逝されていたことから、本作は彼の遺作ドラマとなりました。
その為もともと全8話の予定でしたが、撮影済み部分が4話分だったため、脚本を再構成して完結させたのです。

  • 最も印象的なシーン:最終話の電車のシーン全て
  • 最も印象的なセリフ:「すぐヘラっと笑ってひょっこり帰ってきますから」

全話観終えてまず感じたことは、続きを観てみたかった…という気持ち。
そう思えるくらい、心から楽しめました。

放送開始当初はミスチルの主題歌を聴きたいという理由だけで観始め、曲だけ聴いたら満足でした。
でも最近改めて全話観てみようと思い、今に至るのですが、三浦春馬さんのこともあってか…いやそうでなくても、作品そのものがとても温かい。

玲子の独特のキャラクターに味があり、クスッと笑えるコメディー要素、また最終話の電車でのシーンは涙もので、なんていうか…画面越しに「心地よい居場所」にいるような安心感を与えてくれました。
撮影現場にあったであろう仲間同士の思いやりが、そのままドラマの空気感として残されたとも言えるのかもしれません。
作中の影の主役(?)家族型ロボット『LOVOT』も可愛いですしね。

そして三浦春馬さんの存在感がやはり圧倒的でした。
彼が演じた慶太は、ただの浪費家キャラではなく、純粋さと優しさを持ち合わせた人物で、見ているこちらまで笑顔にさせてくれる魅力がありました。
時に子どものように無邪気で、その明るさが物語全体を支えていて、春馬さんだからこそ成立したキャラクターだったと思います。

しかし同時に、彼がこの作品を最後にこの世を去ってしまった事実が重なり、胸が締めつけられます。
視聴者にとって“もし彼が生きていたら”という想いと直結し、ドラマと現実が重なってしまう。
物語の結末が未完成のまま残されたことも、彼の人生と重なって見え、どうしても切なさが拭えませんでした。

それでも、このドラマを通して春馬さんが私たちに残してくれたものは確かに存在します。
笑顔の大切さ、人に寄り添う優しさなど、それらがひとつひとつ丁寧に役を通して伝わってきました。
悲しみと同時に、彼の存在の尊さを改めて感じさせてくれる作品であり、見返すたびに涙とともに温かい気持ちが込み上げてきます。

このドラマは、三浦春馬さんの才能と人柄が刻まれた、かけがえのない贈り物のように思えました。

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