Mr.Children「my life」の解説と歌詞考察だよ♪
生きていると色々あるけれど、前向きに歩いていこう
楽曲紹介
楽曲収録CD
概要 | 収録作品 | 発売日 |
---|---|---|
3rd ALBUM | Versus | 1993年9月1日 |
BEST ALBUM | Mr.Children 1992-1995 | 2001年7月11日 |
作詞:桜井和寿/作曲:桜井和寿/編曲:小林武史&Mr.Children
アルバム『Versus』累計売上:80.2万枚
豆知識
冒頭の歌詞にある「62円」は当時の封書での郵便料金のことだよ!
JENは当時女の子に振られる度に「またmy lifeしちゃったよぉ~」と呟いていたらしいぜ。
アルバムジャケット情報
- 撮影場所:沖縄(コンセプトは特にない)
- アートディレクター:信藤三雄率いるContemporary Production
- 撮影:藤代冥砂
MV(ミュージックビデオ)情報
なし
ミュージックビデオはございません
タイトルについて
「my life」直訳すると「私の人生」
人生いいこと嫌なこと色々あるけれど”それでこそ人生”と結論付けられている。
歌詞考察
1番 Aメロ(62円の〜)
62円の値打ちしかないの?
<出典>Mr.Children/my life 作詞:桜井和寿
僕のラブレター読んだのなら
返事ぐらいくれてもいいのに
主人公は片想いの相手にラブレターを便箋に書き、心を込めて送りました。
本作品はその後のストーリーを描いています。
ラブレターを送った。
しかし残念ながら返事はなかったようです。
主人公は返事が来ないことへの苛立ちを郵便料金へぶつけてしまいます。
「君への想いは片道62円の価値しかなかったのか?」
一度返事があれば「124円」以上になり、その後はお金に変えられない価値が生まれるはずでした。
1番 Aメロ2(なにげなく〜)
なにげなく歩道を歩けば
<出典>Mr.Children/my life 作詞:桜井和寿
壁の破れた映画のポスター
君を誘って断られたっけ Woo
ラブレターの返事がなかったことに落ち込む主人公。
以前映画に誘い断られたことがありました。
街を歩けばその映画のポスターが。
断られた悲しい思い出が蘇り「この映画のポスターのように僕のラブレターも破り捨てられる運命なんだろう」と思ったのかもしれません。
1番 Bメロ(思いがけぬ〜)
思いがけぬ出会いだったけれど
<出典>Mr.Children/my life 作詞:桜井和寿
あのときめき忘れられそうにない
暮れゆく街に切なさがつのれば
I love you so
君との出会いは思いがけないものだった。
どういう出会いだったのでしょうか?
後に発覚するのですが、実は主人公は二年前に失恋をしています。
その失恋による悲しみを吹き飛ばしてくれるようなときめく出会いでした。
その”ときめき”に運命を感じ、受け入れてくれる自信があったからラブレターを送ったのでしょう。
でも結果はダメでした。
時間が経つにつれ、未練と共に好きという感情が大きくなっていきます。
1番 サビ(ちょっぴり〜)
ちょっぴりうぬぼれてた僕も
<出典>Mr.Children/my life 作詞:桜井和寿
ついにフラれた
いい事ばっかある訳ないよ
それでこそ my life
ときめく出会いは勘違いでした。
ただのうぬぼれでした。
でも主人公はとても前向きな結論に至ります。
フラれた事実は変わらない。
「いい事ばっかある訳ないよ それでこそ my life」
2番ではこの結論に至る前に時が戻ります。
2番 Aメロ(二年前の〜)
二年前の失恋では
<出典>Mr.Children/my life 作詞:桜井和寿
“二度と恋などしたくない”って言ってたのに
こんなありさまさ Woo
1番Bメロでもふれましたが、主人公は二年前に失恋の経験があるようです。
その経験から「二度と恋などしたくない…」と誓っていたようですが、無理な話でした。
二人の出会いは”ときめく”もの。
その決意(恋はしない)が鈍るのも当然でした。
2番 Bメロ(訳もなく〜)
訳もなく人恋しい夜は
<出典>Mr.Children/my life 作詞:桜井和寿
君がここにいてくれりゃ So nice
テレビゲームに胸のうちをあかせば
I miss you so
相変わらずふっ切れない主人公。
フラれたことにより、家に一人でいる時の孤独さは人一倍。
「あの人と、もし上手くいっていたなら…」
「隣にいてくれたら…」と泣き言を言います。
テレビゲームで気を紛らわせようとしても、寂しさが募るばかり。
2番 サビ(ちょっぴり〜)
ちょっぴりうぬぼれてた僕も
<出典>Mr.Children/my life 作詞:桜井和寿
ついにフラれた
いい事ばっかある訳ないよ
それでこそ my life
いい事ばっかある訳ないよ
それでこそ my life
繰り返しのサビですが、本当にいい事ばかりではないのが人生です。
でも小さな事でも”いい事”も必ずあるはずです。
Cメロ(雨に打たれ〜)
雨に打たれ 風に吹かれ 波にのまれても
<出典>Mr.Children/my life 作詞:桜井和寿
うぬぼれたり 落ち込んだり おだて上げられて
ドラマみたいな上手い話は めったにないけれど
それでも my life
辛いことは沢山あるけど、前を向かないとまた何かに躓いてしまいます。
「ドラマみたいな上手い話はめったにない」
でも前を向いて歩けばもしかしたら、ドラマみたいな上手い話に出会えるかもしれないですね。
何があってもそれが「my life」です。
聴きどころ
メロディー
面白いのが、AメロとBメロを繰り返す構成であるのに「ちょっぴりうぬぼれてた〜」のセクションが、いわゆる”サビっぽく”聴こえます。
その理由は言葉のキャッチーさが強いからなのかなと思います。
特に「いい事ばっかある訳ないよ」というフレーズがかなりのパワーを持っています。
そのフレーズパワーにより、メロディーが同じでもサビっぽく聴こえるのでしょう。
アレンジ
本作はALBUM「Versus」ラストを飾る楽曲です。
Mr.Childrenに限らずですが、アルバム最後の曲というのはアーティストにとってこだわりがあり、且つMr.Childrenに関してはバラードや壮大さのある楽曲が比較的多いです。
ですがその中でもこの曲は、かなりシンプルで爽やかな演奏に仕上がっているように思います。
そんな爽やかな演奏の中に2回目のAメロから少し切なさを感じる楽器が加えられております(恐らくシンセ)。
その音が足されるだけで曲がとても物悲しくなります。
アウトロがなく「それでも my life」と潔く締め括る感じも個人的には好きです。
著名人の感想
随時更新します
ライブ&テレビ披露
ライブ
- ’93 Versus TOUR
- ’94 Special Concert
- STADIUM TOUR Hounen Mansaku 夏祭り1995 空(ku:)
- REGRESS OR PROGRESS
- ap bank fes ’07
- “HOME” TOUR 2007 -in the field-
オススメ映像作品
『HOME-in the field-』や『ap bank fes’07』にも収録されていますが、リグプロのものが『深海』期の歌い方なので、後にも先にも無い『my life』という不思議な感じが良いです♪
テレビ
なし
まとめ
僕が初めて聴いたのはファンになって少し経ったくらい。
当時発売されたばかりの『regress or progress ’96~’97 IN TOKYO DOME』(以下リグプロ)のライブビデオでした。
原曲収録のALBUM『Versus』を買ったのはその後です。
「リグプロ」で初めて聴いた時点でかなり良い曲だなと感じました。
一見、無駄な力を抜いた脱力感のある楽曲に聴こえますが、とても前向きになれる曲です。
「いい事ばっかある訳ないよ それでこそ my life」というフレーズがあります。
そして後にリリースされる超大作『終わりなき旅』にも「いいことばかりでは無いさ でも次の扉をノックしたい」というフレーズがあります。
その2つの作品を繋げるのは完全な深読みですが、
ALBUM『Versus』の頃はデビューしたてでとても忙しい彼らでした。
忙しくて理不尽で嫌なことは沢山あったかと思います。
今聴くとこの曲の“それでこそ人生”という受け止め方が、当時の彼らを表しているように感じます。
そこから『深海』『BOLERO』を経て活動休止になり、“受け止める”だけではなく「次の扉をノックしよう」という表現の仕方に変わり、「ここで道が開けるんだ」と思うと、そのMr.Childrenヒストリーをしみじみと感じてしまいますね。