Mr.Children「ケモノミチ」の解説と歌詞考察だよ♪
人間も今また、ケモノミチを歩いている
楽曲紹介
収録CD
概要 | 収録作品 | 発売日 |
---|---|---|
21th ALBUM | miss you | 2023年10月4日 |
作詞:桜井和寿/作曲:桜井和寿
豆知識
アルバム『miss you』から先行配信されたよ♪(9月16日)
同日、リリック・ビデオも公開されたな。
でもタイトルは明かされていなかったけど、それより前から公開されていたのよね。
アルバムジャケット情報
- アートディレクター:森本千絵
- ジャケット写真:藤井保
- 完全生産限定盤と通常盤の2形態で発売
完全生産限定盤はLIMITED BOX仕様(特製ペーパートレイ仕様)
通常盤は三方背スリーブケース仕様先着特典としてステッカーが付属 - 先着特典としてステッカーが付属
MV(ミュージックビデオ)情報
スタジオ?
メンバー全員が出演しており、エアバンドで演奏。
同年3月8日に公開されたアーティスト写真撮影の1か月後に改めて本映像の撮影が行なわれた。
本映像では、ホールツアー『Mr.Children tour 2023/24 miss you』のライブ音源が使用されている。
以下、森本千絵さんのInstagramより一部抜粋
アルバム「miss you」アートワーク同様に撮影は写真家の藤井保さんと行いました。
なんと、実は!先にこのアーティスト写真撮影のみをみんなで作り上げました。
奏でる全身からかっこよく、勢いと、色気を魅せるためにスタジオではまるでステージを見上げるような高さになるようにカメラを構え、普段は見えない奏でる身体すべてを撮影するために楽器はない。だからこそ爆音で音源が鳴り響き、目の前には大きな海へ繋がる映像で4人を包みながら本気で撮影するという環境。
美術も幻想もいれず、引き算に引き算を重ねていく。たった一枚の写真を撮るためにお互いにここまで情熱をぶつけ合うのかと震える現場でした。私には楽器やライブ会場のお客様が見えてくるような不思議な感覚でした。
写真も皆さんで確認し、納品したその1ヶ月後。
ぜひあの撮影現場で目の当たりにした勢いを映像として届けようとなり再度集合。そして撮影。
写真撮影が終わり、終わったと思ったら映像にもしようとかるのはSUPERMARKET FANTASYの「エソラ」以来ですw
撮影はいつも、雨嵐、雪、霧… 相変わらず
ドラマティックな天候の中、今度はスタジオなので安心です。桜井さんが歌う背中のmiss youはじまりのアートワーク、
https://youtu.be/lBW_sNj2eHM?si=m6VJ4qV476MgO6NI
↓
歩く4人のアーティスト写真、
↓
ケモノミチリリックビデオ、
https://youtu.be/roWh3BCGTtw?si=9iQvyHCWIUtgKaMe
↓
ホールツアー演出を経て
生まれたライブ音源、
↓
奏でる4人の新しいアーティスト写真、
↓
そこから生まれたケモノミチのMV…
(このリンク見直してもらうと音源もまるで違ってきてます。すごいです)Mr.Childrenケモノミチがとってもかっこいいので、ぜひ1人でも多くの方に観ていただけたらと願っております。
森本千絵 Instagramより1
他にリリック・ビデオが存在している。
Mr.Children「ケモノミチ」from New Album「miss you」Lyric Video
タイトルについて
「野生の動物が通ることによって自然にできる山中の道」
獣は生きるために環境の変化や過酷な状況に耐えながら、その道を作ってきた。
人間も今また、ケモノミチを歩いている。
と解釈。
歌詞考察
1番 Aメロ(風上に立つなよ〜)
風上に立つなよ
<出典>Mr.Children/ケモノミチ 作詞:桜井和寿
獣達にバレるだろ
そんな時代だったら
俺らとうに死んでる
ほら ふわふわとマヌケが通る
生温い風を受けて
冒頭は「あんまり目立つ行動はするなよ、無謀なことするなよ」という警告。
「そんな時代だったら 俺らとうに死んでる」
それくらい僕らは無力なんだ、考えて行動しろ。
と更に忠告。
「ほら見てみろ、生温い風を受けてふわふわとマヌケが通る」
あれを見てどう思う?愚かだろ?と罵る。
この主人公は達観していて、今”誰かに”メッセージを送っています。
1番 Aメロ2(法律(ルール)も物の価値も〜)
法律も物の価値も
<出典>Mr.Children/ケモノミチ 作詞:桜井和寿
時と共に変わってく
バランス取るだけで
精一杯 消耗してく
また クラクラと目眩起こすよ
脳味噌振り回され
まさに我々が今実感していること。
例えば社会ではコンプライアンスを求められるようになり、良い部分もあれば、そこまでしなくてもいいのでは?と思う部分もある。
守ること、バランスを取っていくことに重視し過ぎて、逆に心が削り取られていく。
ストレスが溜まっていく。
そんなことでいいのかい?
脳味噌振り回されて目眩起こすよ?
もう少し柔軟に生きてもいいんじゃないか?
これも”誰かに”メッセージを送っています。
1番 サビ(誰にSOSを〜)
誰にSOSを送ろう
<出典>Mr.Children/ケモノミチ 作詞:桜井和寿
匿名で書いた 柔な叫びを
鼓膜でくらうロックンロール
束の間 潤う
これまで誰かにメッセージを送り続けていた主人公。
自身も今、誰かにSOSを送ろうとしています。
それも匿名で。
匿名で「誰にSOSを送ろう」という不特定多数に発信しようとしていることから、SNSや掲示板などのつぶやきを指していることが分かります。
だけどそれは「柔な叫び」である。
本心を隠しながらのSOSでを発信しているのです。
批判されることも怖い。
そうだから、本意的な吐口がないからロックンロールを聴いて、束の間、潤う。
そして2番からは、このサビをきっかけに視点が自分へ向きます。
2番 Aメロ(想像を超えた〜)
「いつまでも待つよ」と
<出典>Mr.Children/ケモノミチ 作詞:桜井和寿
言ってたっけ あの人
今何してるかな?
そんなこと ボンヤリ
また ふわふわとマヌケが通る
昨日を引き摺りながら
ふとぼんやり、過去の恋人を思い出した。
「また ふわふわと」とあるので、何度か思い返している。
まだ未練があると推測できます。
このセクションの「マヌケ」というの自分のことを指しています。
2番 サビ(君にLove Songを〜)
君にLove Songを送ろう
<出典>Mr.Children/ケモノミチ 作詞:桜井和寿
月に爪弾いた 孤独のメロディ
その耳にだけ残るように
声もなく 歌う
月に向かって過去の君へとLove Songを送る。
ギター片手にそれを爪弾く。
そして声もなく 歌う。
そう、主人公が送る「Love Song」は歌詞のある歌ではなく、あくまでギターが奏でるメロディです。
それは「匿名の柔な叫び」と同じこと。
つまり、伝えたいけど、伝わらなくていいと心の奥では思っているのです。
耳にだけ残ればいい。
ここまで読み解くと、主人公は純粋な気持ちを送ろうとしているように見えます。
でも、実は違う。
ラスサビ(誰にSOSを〜)
誰にSOSを送ろう
<出典>Mr.Children/ケモノミチ 作詞:桜井和寿
匿名で書いた 鈍い痛みを
眠れず独り目論む
「仕返し」だけが希望
声もなく叫ぶよ
伝えたいのは純粋な想いではなく、自分の痛み、悲しみ、苦しみなのです。
SOSを身分を晒して送れないのも、Love Songを言葉にして送れないのも、
眠れないほど苦しみ、耐えている自分に共感してほしい思いからなるもの。
そしてそこから満足感を得たいという、痛みに対しての抵抗、「仕返し」、それだけが心の支えになっているのです。
「声もなく 叫ぶ」
人間でいう「声」というのは「言葉」です。
獣達のように今の自分は「言葉」を発することができない。
「言葉」を発したくない。
心の叫びを誰かが聞いてくれるのを待っているだけなのです。
獣は生きるために環境の変化や過酷な状況に耐えながら、その道を作ってきた。
人間も今また、険しいケモノミチを歩いている。
そんな現実に僕らは立ち向かい生きて、進んでいかなければならないのです。
聴きどころ
メロディー
『NOT FOUND』などでもお馴染みの「8/12拍子」です。
リズムが難しい。
最初リスナーに届いたこの曲の音源は2番のサビのみでした。
なので1番の歌詞とメロディーの字余り感がとても素晴らしく美しく感じます。
アレンジ
マスタリングが『SOUNDTRACKS』と同じ「Randy Merrill」氏。
洗練されていて個人的には好きな音質です。
楽器構成も面白い。
アコギ・ストリングス・シンセ・ドラム(打ち込みか生かは分かず)
そしてベースとエレキは無し。
ピアノがアコギに変わった『ボレロ』的な楽器構成です。
著名人の感想
随時更新します
ライブ&テレビ披露
ライブ
- tour 2023/24 miss you
- FATHER&MOTHER Special Prelive 2024.6.23-24 TOKYO GARDEN THEATER
- tour 2024 miss you arena tour
オススメ映像作品
なし
なし
テレビ
- なし
まとめ
2023年7月21日。
New Album「miss you」の情報と共にこの曲(当時はこの曲とは分からず)を弾き語る桜井さんの映像が公開されました。
この時から9月16日0:00に先行配信されるまでは誰もがその曲を『I MISS YOU』だと思っていました。
しかしそれは違った。
まさかの『ケモノミチ』だった。
それがミスチルファンとこの曲の出会い。
今書けるのはそれくらい。
アルバム発売後、また追記していきます。