【“HOME” TOUR 2007】全曲解説&見所紹介レポート

ライブ

概要

“HOME” TOUR 2007発売日(DVD)2007.11.4
初回限定盤:SPECIALパッケージ(ジャケットがジグソーパズル仕様)

本作は2007年6月15日に日本ガイシホール(名古屋)にて行われたライブの模様が収録されています。このツアーからプロデューサーの小林武史がキーボードとして参加。
本ツアーの福岡公演終了後、食事をした際ドラムのJEN(鈴木英哉)が店内の換気扇に左手人差し指を接触させ、4針縫う怪我をして札幌公演が中止となった(後日振替公演あり)。

チル鶏
チル鶏

これまでシンセや打ち込みで代用していたストリングスも初めて生演奏となったんだよ♪

DISC 1
01. OPENING
02. 彩り
03. and I love you
04. youthful days
05. 箒星
06. Another Story
07. もっと
08. いつでも微笑みを
09. PIANO MAN
10. ランニングハイ
11. Imagine
12. CENTER OF UNIVERSE
13. Dance Dance Dance
14. フェイク
15. Any

DISC 2
16. to U
17. タガタメ
18. ポケット カスタネット
19. Worlds end
20. 終わりなき旅
21. しるし
22. あんまり覚えてないや
23. overture ~ 蘇生
24. 彩り

メンバー編成

総メンバー数『12人』

  • Mr.Children
  • 小林武史【キーボード】初参加
  • 登坂亮太【コーラス】初参加
  • 山本拓夫【サックス】初参加
  • 西村浩二【トランペット】初参加
  • 四家卯大【チェロ】初参加
  • 沖祥子【ヴァイオリン】初参加
  • 伊勢三木子【ヴァイオリン】初参加
  • 菊池幹代【ヴィオラ】初参加

収録順に見所紹介 DISC 1

01. OPENING

オープニングでは、工場で何かを作っている・・・いや、“一生懸命働いている”ロボットの映像が流れています。

ロボットは球体に必死で釘を打ち続けている。
その球体には「Mr.Children HOME TOUR 2007」の文字。
スクリーンに映るその文字がアップになったところでメンバー登場!

今回のライブではバックスタンドにも観客を入れた、円形ステージを採用。
暖かい会場に喜ぶメンバーの表情。

そしてJENのカウントで1曲目が始まります。

02. 彩り

オープニング映像の内容から繋がる選曲。
ALBUM『HOME』の代表曲から本編スタートです。

“1曲目の”『彩り』は原曲にそった演奏。
5月に行われた大阪城ホール公演では喉の調子があまりよくなかったそうで、ファンのみんなが心配しておりましたが、この日は大丈夫そう。

メンバーと観客それぞれの笑顔や声、手拍子。
まさに“HOME”感たっぷりな幕開けです。

現在この『彩り』は公式YouTubeにアップされています。

03. and I love you

今回から参加となった小林さんのピアノがしんみりと奏でられ、『彩り』でほっこりしたムードは早くも一転。
桜井さんの力強い歌声が響き渡ります。

若干テンポが早めの演奏。
Cメロの「どうしようもなく急に〜」からはメロディーを変え「また一つ ほら また一つ」を何度も繰り返す。

もうクライマックスかのような迫力に、グッときてしまいました。

そして次よりボルテージを一度上げてきます。

04. youthful days

もうすでにお馴染みの、シンセによる疾走感のあるライブ用に追加されたイントロ。
ハンドマイクで円形ステージを走り回りながら歌う桜井さん。

この映像で少し問題視されたのは2番の「「急いでおいで」って僕に催促をする」のところで観客が桜井さんに向けてタオルを投げ込むシーン。
桜井さんは歌いながら笑っていましたが、危ないのでやめましょう。

ナカケーのベースがとても気持ちよく聴こえる演奏でした。

05. 箒星

綺麗な流星群のようなモニター映像が流れます。
2番サビの「人の形した光」で“人の形”を手で表現する桜井さんが可愛いらしい♪

ラスサビは観客へ委ね、とても盛り上がった1曲でした。

演奏終了後、桜井さんはアコギを持ち、ここでMC。

ALBUM『HOME』について。
「あのアルバムは完成形とは思っていません。わざと色んなところにスペースがあったり、わざときっちり完成させないで作ってるところがありまして、毎回ライブでやる度に違う音になるかと思うのですが、ここで新たな『HOME』の音を完成させたいと思ってます。」

とのことでまだまだ『HOME』収録曲が続きます。

06. Another Story

『Another story』は人気曲でありながら現在この作品でしか映像化されていないため貴重です。

イントロでCDにはないアコギのフレーズを桜井さんが弾きます。
間奏の生サックスは聴いているだけでウィスキーが欲しくなる。

ただ一つ、ラスサビの英語コーラスがなかったのは残念。
でもそれもオケを使わない生演奏にこだわった故のことだと思えば、それはそれでアリです。

07. もっと

イントロは小林さんの静かなピアノ演奏が追加。
そこに寄り添うように響き渡る生フルートの音色がとても心地良い。

ここでスクリーンにオープニング映像のロボットが再登場。
ロボットはランタンを手に持ちながら歩いています。
そして歌が「心に消えない光が咲いてるから」のところでランタンの炎が花に変わる。
映像と歌のリンクが素晴らしく、理不尽な世の中に癒しを与えてくれるような演奏でした。

08. いつでも微笑みを

こちらは同じ日の演奏がSingle『旅立ちの唄』のカップリングに収録されています。

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ブラスメインのニューアレンジ。
歌もかなりアレンジを効かせています。
桜井さんは「原曲よりもいい」とお気に入り。

「もし僕が〜」の「もし」の歌い方が可愛いですね。
最高の笑顔で歌っています。

09. PIANO MAN

これぞMr.Childrenの“ピアノマン”小林武史のピアノソロでスタート!

【見所① 可能性は果てしない曲】

こんなにライブ化けする曲だったとは…!
っていうくらいカッコいい。

小林さんが加わるだけでこんなに演奏のレベルが上がるのかと、思い知らされました。
もちろん桜井さんの歌も負けていない。
「無限大にある きっと可能性は果てしない」が熱く刺さる。

Mr.Childrenの新しい一面を見せてくれたような1曲でした。

そして音が鳴り止まぬまま、次の曲へ。

10. ランニングハイ

前回のツアーと同じ「駆けてみよう〜」で始まるアレンジ。
とてもカッコいい。

しかしこの曲でも残念なお知らせ。
またも今度は1番サビで観客がペットボトルを投げ込むシーンが…。
真似しないでね。

でも歌は最高。
「時代とか 社会とか 無理にでも」を「時代とか 社会とか でっちあげてでも」に変更。
そしてまさに「息絶えるまで駆けてみよう」を実践してみせているかのように走り回る桜井さん。

会場は最高潮に盛り上がっております!
が、曲が終わると再び暗転。

桜井さんが静かにアコギを弾き始めます。
まさかここであの名曲カバーが聴けるとは思いませんでした。

11. Imagine

ギター弾き語りの『Imagine』です。
Mr.Childrenの映像作品で桜井さんの洋楽カバーが聴けたのはこのDVDが初です。

何故ここで『Imagine』を歌ったのかを、のちの雑誌でこうコメントしています。
「『CENTER OF UNIVERSE』をリハでやった後に、なんかそのまま歌いたい気持ちになった。だから提案したというよりも、歌いたいんだけどいい?って感じで」

桜井さんらしいですね。
ただ、それは歌うこととなったきっかけであり、しっかりとした理由があるようです。

桜井「『Imagin』の歌詞にある“想像してごらん?“という部分と『彩り』を聴いて感じてほしかったことはとても似ていると思った。

色んな情報がこの世界には溢れていて、世界中の色んなことがまるで近くで起こったことのように思えるけれど、やっぱり五感を使って自分の中で受け入れていきたいと思うんです。
顔の見えない人から来たメールにも説得力のある言葉があったりするけれど、もしその人の顔を見てしまったらどんなに説得力のある言葉も無意味になる場合もあるし、どんなにつたない文章でもその人の顔や目を見たら信じようと思うかもしれない。

だから、五感を僕は信じたいと強く思ってる。
『Imagin』から『CENTER OF UNIVERSE』への流れも『フェイク』から『Any』への流れも、同じメッセージが僕の中では流れている。」

ライブの構成だけではなく、なぜALBUM『HOME』に『フェイク』が収録されたのか?というところにも繋がっているような気がします。

ちなみに2021年に歌手のKANさんとのラジオでこのカバーの話になった時、桜井さんは演奏したことすら覚えておりませんでした(笑)

12. CENTER OF UNIVERSE

いつも通り2番の早口のところでハンドマイクでパフォーマンス。
『Imagin』のコメントを読んでから聴くと、最後の「あぁ世界は素晴らしい」と歌う桜井さんの声、伝えたい想いがより一層届いてくるようでした。

「僕こそが中心です」は、今回も「君こそが中心です」と変えています。

13. Dance Dance Dance

『CENTER OF UNIVERSE』からノンストップでニューアレンジの『Dance Dance Dance』!

【見所② ニューアレンジ】

イントロの「ジャカジャカジャジャン」は無しのテクノ調のアレンジで始まり、2番からバンドサウンド。

正直、この後の『フェイク』→『Any』ばかりが話題になり影に隠れてしまっておりますが、この『Dance Dance Dance』超イイです!!

1番では、浮き沈みのない一定のリズムをバックに歌う桜井さんの表現力に引き込まれ、2番からバンドが入ると「これぞミスチルロックだ」と言わんばかりの盛り上がり。

騙されたと思って観てください。
とは言いつつ、この後はもっと素晴らしい。

ピンポイントで“見所”としていますが、実際は『Imagin』~『Any』までは丸っと見所です。

14. フェイク

『Dance Dance Dance』から間髪入れず『フェイク』のイントロへ。

赤い照明の中、走り回りながら何かを訴えかけるように歌う桜井さん。
2番サビの「またしてもフェイク」の「フェイク」は歌わず。

しかし最後の「すべてはフェイク」以降、何度も何度も「すべてはフェイク」「フェイク」「フェイク」と繰り返します。

そして音が鳴り止んだ時、誰もが鳥肌を立てたであろうフレーズが・・・。

15. Any

【見所③ その全て真実】

「すべてはフェイク」→「そのすべて真実」
これにはやられました。

でも僕がお勧めしたいのはそれだけではありません。
『Any』のアレンジです。

ワンコーラスほぼピアノと歌のみ。
2番からバンドが入る。
…というのは他の曲でもよくあります。

ですが!このアレンジのキモは2番サビでまたバンドが音を落としていくところ。
更に「愛してるって君がいう」でまたもピアノと歌のみになる!
この瞬間、もう死んでもいいと思いました。

そして極め付けはラスサビのクレッシェンドの連続!!
なんですかこのライブ化け!?
というくらい圧巻です。

個人的に好きなライブアレンジBEST3に入るくらい最高です。

収録順に見所紹介 DISC 2

16. to U

ステージモニターに歌詞が出て、1番の「Salyu」役は観客。
もちろん桜井さんはハモリを含む自身のパートを歌います。
とても温かい光景。

Mr.Childrenがこの曲を演奏しているのが新鮮です。
ラスサビはファルセットを上手く使いながら歌い上げてました。

2006年にリリースされた『to U』ですが、2011年の震災以降、何度も誰かの救いになりましたね。
横浜アリーナ公演ではSalyuも会場にいたようです♪

17. タガタメ

ここからクライマックスまで壮大な楽曲の連続。

ピアノとアコギのアレンジで始まり、徐々に楽器が加わっていきます。
テンポを上げたり下げたりして曲そのものに抑揚をつけ、最後まで引き込まれる。
これぞオケを使わない生演奏ならではの醍醐味。

圧巻です。

18. ポケット カスタネット

再びロボットの映像。
人型のロボットが地面に落ちていた鳥のような形をしたロボットを拾い、飛ばせようとします。
しかし飛ばない。
そしてひたすら飛ばせる方法を探し求めるといった内容。

この曲の倍テン後の疾走感はたまらない。
『タガタメ』と同じくらい圧巻です。

19. Worlds end

【見所④ 後半のメッセージ】

前回の見所紹介『DOME TOUR 2005 ” I ♥ U ” 』に続いてまたも『Worlds end』が見所となりました。

歌も演奏も素晴らしいですが、映像作品としての編集もいい仕事をしています。
会場ではモニターに様々な言葉が写し出され、ステージに設置された電光掲示板には世界の出来事が流れる。
DVDではそれらを画面全体を使って映し出していて、とても引き込まれます。

その言葉がこちら。

風が吹いて山を越えた
海をわたって風は
別の陸地についた
そしてまた山を越えて
たくさんの雲をあつめた
雲は大きな雲になって
たくさんの雨を降らせた
緑が生まれた
町で子供が産まれた
はじめて子供が歩いた
はじめてデートして
はじめて仲直りして
はじめて別れた
25メートルはじめて泳いだ
世界の30万の子供が子供兵として戦争に関わっている
ジーパンのサイズが1センチ減った
7分間に一種の動物が絶滅している
決勝ゴール直後に視聴率57.7%
世界には今2700万人の奴隷がいる
人間は1秒間に2.4人増えている

世界はどのようにしてはじまったのだろうか
世界はどのようにして終わるのだろうか

風が吹いて
山をこえて
海をわたった

余韻に浸っていると、突如桜井さんがブルーフラワーが掻き鳴らす。

20. 終わりなき旅

桜井さんの弾き語りから、途中で小林さんのピアノとストリングスが入り、2番からバンド演奏です。

スクリーンには働く人々や無邪気に遊ぶ子供たちなどを映したモノクロ映像。
終始桜井さんが笑顔の『終わりなき旅』です。

そして壮大なクライマックスを締めくくる本編最後の曲は…。

21. しるし

声もよく出ており、とても安定感のある『しるし』でした。

「Mr.Childrenでした、どうもありがとう」と一旦退場。

22. あんまり覚えてないや

-Encore-

アンコールです。
まずはMCから。

「今からアルバム『HOME』のラストに収録されてる曲をやりたいと思います。『あんまり覚えてないや』ですが、タイトルとは全く真逆の忘れられないこと、忘れたくないこといっぱいあるぞぉという思いで作っております。今日のこのライブの時間、皆さんにとっても僕らにとっても忘れられないものになることを願いつつお届けします。」

【見所⑤ 世界中を幸せにするメロディー】

本当に“HOME”らしい温かい演奏です。
2番をJENに歌わせようとしたり(本作品では歌いませんでしたが会場によっては実際に歌っています)、原曲の演奏に口笛やブルースハープが加えられたり、桜井さんが座って歌ったりしたり。
とてもほっこりしたムード。

CDでは「じいちゃんになった〜」からがポイントですが、このライブでは最後の「ラララ〜」からがポイント。
会場全体が一体になり、何度も何度も繰り返します。

JENが指揮者を演じます。

何度も何度も繰り返し、どんどん感動を生んでいきます。

歌詞通り、幸せにさせてくれたメロディーでした。

23. overture ~ 蘇生

アンコールらしい盛り上がり。
2番の「君は誰だ? そして僕は何処?」を下げて歌う歌い方が良き!

とても楽しそうなメンバー達でした。

そして最後の曲へ。

24. 彩り

MCから入りますが、ここで衝撃の一言。

「最後にもう一度『彩り』をやりたいと思います!」

これにはビックリしました。

Mr.Childrenでは初めてのパターン。

「歌の中にあるように、些細なことに生き甲斐や喜びを持って生活するのは難しかったり、すぐに忘れちゃったりするんですけど、またもう一度確認するように自分に言い聞かすようにやります」

最後の『彩り』は前半ピアノメインのアコースティックVer.。
「ただいま おかえり」を「ありがとう また会おう」「今 僕の目の前の人の笑い顔を」を「今 僕の真後ろの人の笑い声も」に歌詞を変え、温かいライブが終了しました。

桜井さんは『彩り』で始まり、『彩り』で終わる構成についてこう語っています。
「日常から来てれるお客さんを一番日常に近い歌でお招きして、その日常に一番近い歌でまた日常に送り出したいなと思った」

最後はメンバー紹介をして終了。

DVDのエンドロールではライブの舞台裏などが流れます。

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見所一覧まとめ

見所①「可能性は果てしない曲」
『PIANO MAN』

見所②「ニューアレンジ
『Dance Dance Dance』

見所③「その全て真実」
『Any』

見所④「後半のメッセージ
『Worlds end』

見所⑤ 「世界中を幸せにするメロディー」
『あんまり覚えてないや』

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