Mr.Children「PIANO MAN」の解説と歌詞考察だよ♪
自分の可能性を信じよう
楽曲紹介
楽曲収録CD
概要 | 収録作品 | 発売日 |
---|---|---|
13th ALBUM | HOME | 2007年3月14日 |
37th Single | himawari | 2017年7月26日 |
作詞:桜井和寿/作曲:桜井和寿
豆知識
特にないよ!
アルバムジャケット情報
- 撮影場所:ハワイ「マウイ島」
- 正月に撮影された
- アートディレクター:森本千絵
- 桜井さんより「人間の体の7割は水でできているくらい当たり前のことを新しく表現してください」とメッセージを受け制作された
- 登場しているのは全て本物の家族
- 制作にあたり森本さんは「誰かが1人でも欠けてたら私が生まれていないことに気づいて、それを形にしたいです」と提案した
MV(ミュージックビデオ)情報
なし
ミュージックビデオはございません
タイトルについて
ピアノで作った曲だから『PIANO MAN』。
実際にイントロのピアノアレンジは桜井さんが作ったものです。
元々は仮タイトルだったが、思い浮かばなかったため、そのまま採用された。
同タイトルの世界的名曲ビリー・ジョエルの「PIANO MAN」もオススメです。
Billy Joel – Piano Man (Official HD Video)
歌詞考察
1番 Aメロ(くだらぬテレビ〜)
くだらぬテレビ点けっ放しで 明け方近くに思いついたのは
<出典>Mr.Children/PIANO MAN 作詞:桜井和寿
「やめちゃおうかどうか」で
誰にも望まれてない気がする 生き甲斐だなんて言える代物じゃねぇ
これはきっと確かだ
主人公にはやり遂げたい大きな夢があるようです。
しかし明け方ふと思いついたことは「やめちゃおうかどうか」。
どうやらその夢を投げ出したくなってしまったようです。
“くだらない”と感じるテレビを点けっぱなしにしていることから、心ここに在らずな心情を察することができます。
更には誰にも「望まれてない気がする」「生き甲斐とは言えない」など、どんどん悲観的になっていきます。
1番 Bメロ(志と理念ばっか〜)
志と理念ばっか大きな顔して
<出典>Mr.Children/PIANO MAN 作詞:桜井和寿
猫背気味の現実とバランス悪いみたいなんだ
目指す夢に対する志と理念はとても大きなもの。
ただ、自分自身がそれに比べ頼り無い存在。
現実はその存在に押し潰されそうに、猫背気味に下を向いている。
夢だけが背伸びをしているのです。
1番 Aメロ2(郵便ポストに〜)
郵便ポストに投げ込まれた 数多の誘惑に食いついたなら
<出典>Mr.Children/PIANO MAN 作詞:桜井和寿
ハッピーになれるかな?
突き付けられた 締め切り ノルマ
いったい誰のために生きてんだろう?
考えるのも飽きたなぁ
郵便ポストには様々なチラシが投函されます。
「勧誘」「出前」「新規オープン」
あらゆる誘惑が投げ込まれます。
それに食い付いたら”ハッピーになれるかな?”
主人公は自分を見失っています。
締切のために働き、ノルマのために無茶をする。
自分の理想とは違い不本意な現実に悩まされ、それを考えることすら面倒臭くなっています。
1番 Bメロ2(床の上に〜)
床の上に横になって一日中寝ていたい
<出典>Mr.Children/PIANO MAN 作詞:桜井和寿
自由をつかんだ空想が僕を癒してく
別の意味で多くの人が望む理想の光景ですね。
動くのが面倒臭い、時間やノルマに拘束されたくない。
でも空想だけは達者。
望むことが”夢を叶える”から”寝ていたい”に変わってしまった主人公。
さて、次は打って変わってポジティブシンキング。
1番 サビ(無限大にある〜)
無限大にある きっと可能性は果てしない
<出典>Mr.Children/PIANO MAN 作詞:桜井和寿
転んだなら 這いつくばったって進もう
立ちすくんでいようが 歩いていようが 時計の針は進むぞ
all right all right all right
言い聞かせるよ
イッツ ゴナ ビー オーライ
可能性はきっと無限大にある。
かといって人に与えられた時間は有限。
寝転がり空想に浸っている者。
行動を起こす者。
可能性に向かって歩ける歩数は皆同じです。
だからこそ悩んでばかりいないで、挑戦していくべきだ。
失敗しても大丈夫。
「何とかなるさ」と言い聞かせながら、一歩でも行動を起こすべきなのです。
2番のA・Bでは再び主人公の苦悩を描いています。
2番 Aメロ(いがみ合いなんて〜)
いがみ合いなんてしたくないけど
<出典>Mr.Children/PIANO MAN 作詞:桜井和寿
口を開く度角が立つじゃない
孤独よりはましかなぁ
政治も株価も道行く人も怪しいけれど
自分を誰より信用できないでいる
“物も言いようで角が立つ”ということわざがあります。
「話し方によっては相手を傷つけることがある」という意味ですが、だったら「何も話さない方が楽なのではないか?」と思ったりもします。
「でも孤独でいるよりはマシなのかな?」とも思うのです。
世の中には怪しい人や風習・物事で溢れている。
でも自分自身を誰よりも疑ってしまいます。
今やっていることは正しいのか?
自分の存在意義は何なのか?
「人を疑う前に自分を疑え」とは言いますが、主人公はただ自信がないだけなのです。
2番 Bメロ(いがみ合いなんて〜)
種も仕掛けも見破られた手品 見せるよ
<出典>Mr.Children/PIANO MAN 作詞:桜井和寿
ダマされたふりしてくれる人 誰かいないかな
「種も仕掛けも見破られた手品」とは言い換えれば「変哲のない平凡な自分」
そんな僕を誰でもいいから見てほしい。
僕にもまだ存在する価値・未知の可能性があると嘘でも言ってほしいのです。
2番 サビ(遠慮はいらない〜)
遠慮はいらない 思うがままに生きればいい
<出典>Mr.Children/PIANO MAN 作詞:桜井和寿
ポテンシャルなら まだ十分に発揮していない
捨てる神あらば拾う神あり その両方と手をつないだら
all right all right all right
呪文唱えるよ
イッツ ゴナ ビー オーライ
自分を否定する人もいれば、認めてくれる人もいる。
忖度せずに意見を言い合い、その両方と手をつなぎ同じ針の道を進んでいきたい。
不甲斐無い自分にはさよならをして、遠慮せず思うがままに生きていこう。
きっと大丈夫。
「何とかなるさ」と呪文を唱えながら挑戦していこうと思うのです。
ラスサビ(遠慮はいらない〜)
遠慮はいらない 思うがままに生きればいい
<出典>Mr.Children/PIANO MAN 作詞:桜井和寿
ポテンシャルなら まだ十分に発揮していない
無限大にある きっと可能性は果てしない
転んだなら 這いつくばったって進もう
立ちすくんでいようが 歩いていようが 時計の針は進むぞ
all right all right all right
言い聞かせるよ
イッツ ゴナ ビー オーライ
all right all right all right
呪文唱えるよ
イッツ ゴナ ビー オーライ
「大丈夫」
「何とかなるさ」
作中、主人公がどう動いたのかは描かれていませんが、時計の針は今も進んでいます。
呪文を唱えながらも、実際に一歩踏み出せていればいいですね。
聴きどころ
メロディー
本作品は「シャッフル」というリズムを刻んでおり、ジャズチックな楽曲。
ジャズアレンジに乗っかる桜井さんのメロディーというのはとても新鮮です。
Aメロ・Bメロと強めに歌い”サビでガッツリ落とす”という構成がたまりません。
主人公の悩みや葛藤を強く吐き出す「Aメロ」
「大丈夫、何とかなる」と不安もありつつ徐々に歩き出していく「サビ」
歌によるそこの強弱の付け方が流石だなぁと思います。
アレンジ
「PIANO MAN」というタイトルだけあってイントロのピアノリフがカッコよすぎます。
このリフは桜井さんがデタラメにピアノを弾いていて、たまたま見つけたコードの響きだそうです。
しかも桜井さんが小林さんに弾き方を教えたとのことで、それを自慢げに嬉しそうに話しておられました。
全体的な感想は、桜井さんの言葉をそのまま使わせて頂きます。
“PIANO MAN”というよりブラスが前面に出た“ブラスマン”です。
著名人の感想
準備中
ライブ&テレビ披露
ライブ
- “HOME” TOUR 2007
- Hall Tour 2016 虹
- 京都音楽博覧会2016
- Hall Tour 2017 ヒカリノアトリエ
オススメ映像作品
Mr.Children “HOME” TOUR 2007
かなりライブ化けしています♪超オススメ!!
ちなみに「Hall Tour 2017 ヒカリノアトリエ」のライブ音源が37th Single「himawari」に収録されております。
テレビ
なし
まとめ
僕はこの曲の歌詞に何度も背中を押してもらいました。
特に好きなのが「立ちすくんでいようが 歩いていようが 時計の針は進むぞ」
捻りのないストレートな表現ではあります。
例えば何か目標を追っている時、「少しサボってしまおうか?」と考えてしまう時があります。
そんな時にその歌詞を思い出すと、「あ、やべ、やんなきゃ」と背中押してもらえたりします。
“人生は有限だ”という当たり前のことなんだけど、それを意識するかどうかで生き方が全然違うものに変わるような気がします。
続いて、少し楽曲から話が逸れます。
桜井さんは邦楽はもちろんのこと洋楽にもかなりインスパイアされています。
特にアレンジ面でその影響がよく見られますが、稀に超有名曲とタイトルを被せたりもしています。
ビートルズ『Tomorrow never knows』やエルトン・ジョンの『Your Song』など。
“桜井さんが影響された音楽”というものは、実はファンの音楽の幅も広げてくれている気がします。
というのも、例えば桜井さんが影響された「U2」など「今まで聴いたことなかったけど聴いてみようかな?」と思う人も少なからずいて、新しい音楽に触れるキッカケになります。
その相乗効果がとても良い事だなと思います。
桜井さんもインスパイアにより引き出しが広がり、僕らの音楽の世界も広がる。
まさにWIN-WINな構図になっているなと感じます。