Mr.Children「蒼」の解説と歌詞考察だよ♪
身の丈を知らされても心は手を伸ばし続ける
楽曲紹介
楽曲収録CD
概要 | 収録作品 | 発売日 |
---|---|---|
16th ALBUM | SENSE | 2010年12月1日 |
作詞:桜井和寿/作曲:桜井和寿
豆知識
何かあれば話そう…。
え…??
特にないのね♪
アルバムジャケット情報
- ザトウクジラがブリーチングしている写真
- アートディレクター:「森本千絵」率いるgoen°
MV(ミュージックビデオ)情報
なし
ミュージックビデオはございません
タイトルについて
若き男の「蒼さ」を描いた物語。
桜井さんは「届いて欲しいところに手が届かないもどかしさを歌ったもの」とコメントしています。
歌詞考察
1番 Aメロ(自分では精一杯〜)
自分では精一杯してるつもり
<出典>Mr.Children/蒼 作詞:桜井和寿
でも動かないものばかりで
揺らめく陽炎に憧れ 目で追う
触れないと知っていても
主人公にはとても大きな夢、憧れがあります。
でもその夢はどうしたって手の届かないところにあるようです。
例えばこの曲には様々な状況を当てはめることができます。
- なりたい職業があるけどハードルが高い
- 好きになった相手に恋人がいる
- 憧れの人のようになりたい。
もう少し具体的にすると、「東大に合格したい」とか「野球選手になりたい」など、それくらいの大きな夢・憧れです。
「揺らめく陽炎」という表現があるように、自分の夢はそこに微かに見えてはいる。
でも目の前がぼやけていて、目で追うしかできず手が届かないのです。
1番 Bメロ(その人なりが〜)
その人なりが果たすべき使命に
<出典>Mr.Children/蒼 作詞:桜井和寿
ただひたむきであれと諭すのに
自分の生まれ持った性質、人間性に合った人生があるとする。
ならば理想は捨て、受け入れてやって行けばいいとは思うけど…
1番 サビ(静かに〜)
静かに 静かに 夢はささくれ
<出典>Mr.Children/蒼 作詞:桜井和寿
届かぬ 祈りに 胸が暴れる
ただただ自分の身の丈を知らされ
「静かに 夢はささくれ」
“ささくれ”とは爪周りの皮膚が部分的にむけて剥がれてしまった状態です。
どうせ叶わないと分かっている夢が逆に生きることへの障壁になってしまった。
夢を純粋に追えず煩わしいものとして感じてしまっているのです。
「届かぬ祈り」という”思うようにいかないことへの葛藤”で胸が暴れ、残酷にも自分のやれることの限界を知ってしまいます。
2番 Bメロ(わずかばかりの〜)
わずかばかりの譲れぬ誇りに
<出典>Mr.Children/蒼 作詞:桜井和寿
ただ正直であれと願うのに
自分の身の丈を知り、例え誰かから非難されたとしても、主人公はバカな夢を追っていることへわずかばかりだが誇りがあるのです。
その誇りを大事にして、ただ正直であれば良いと自分に言い聞かせます。
どんなに壁が高くても主人公の想いは変わりません。
ラスサビ(静かに 密かに〜)
静かに密かに嘘を重ね
<出典>Mr.Children/蒼 作詞:桜井和寿
淀んだ時流れに自由を奪われ
ただただ自分の身の丈を知らされ
それでも心は手を伸ばし続ける
嘘を重ね自由を奪われ自分の身の丈を知らされる。
それにより悩み苦しみ自問自答し葛藤する。
身体は時の流れに身を委ねられてしまいそうになる。
もどかしいけどそれでも心は手を伸ばし続けるのです。
どれだけ身の丈を知らされても現実にあらがい、抵抗し続ける。
そんな若き男の「蒼さ」を描いた物語でした。
聴きどころ
メロディー
まず歌について。
すごく淡々としてますが、その分かなり丁寧に歌われています。
この曲は10年以上前の作品ですが、抑揚やブレスの使い方が現在の歌い方に段々近づいてきているのが分かります。
似たようなタイプの曲で遡ると、
『風と星とメビウスの輪(Single Version)』『隔り』『血の管』などと聴き比べると、明らかに『蒼』収録の『SENSE』辺りからまた変わったなという印象があります。
メロディーについて。
口笛のフレーズと同じフレーズを吹いてる「Aメロ」が綺麗で僕は好きです。
内容が穏やかな歌ではないですが、聴いていると蒼い海にぷかぷか浮かんでいるような感覚になります。
アレンジ
切ない口笛がとても印象的ですが、哀愁漂うファジーな音色のギターも素敵です。
田原さんがこの曲で使用しているギターですは、Gretschというメーカーの「Country Gentleman」というこのタイプのギターです。
ライブ、レコーディング共に使用されています。
「Country Gentleman」はギターのボディが通常のエレキより大きく、その分かなり深みのあるサウンドを奏ます。
とてもこの曲とタイトルのイメージに合った音ですので、是非エレキギターにも注目してまた聴いてみて下さい。
著名人の感想
随時更新します
ライブ&テレビ披露
ライブ
- STADIUM TOUR 2011 SENSE -in the field-
- Hall Tour 2017 ヒカリノアトリエ
オススメ映像作品
Mr.Children STADIUM TOUR 2011 SENSE -in the field-
桜井さんの口笛が響き渡っていて素敵です♪
テレビ
なし
まとめ
桜井さんはこの曲について「届いて欲しいところに手が届かないもどかしさを歌ったもの」としています。
それとは別で作り手として込めた想いも語っております。
「ベテラン、中堅と言われることに抵抗、違和感があった。でもMr.Childrenはいつまでも蒼さを失いたくない。その蒼さに憧れる、未だに手の届いて欲しい場所と志に憧れている」とおっしゃっております。
ベテランとしてその地位にただ居座るだけでなく、この曲の主人公のようにまだまだ挑戦し、ガムシャラに走って、まだまだ若手に追い掛けられていたい。
そしてその若手に追いつかれないように走り続けたい。
この桜井さんの想いは何かに繋がると思いませんか?
その思いをのちに形にしたのがALBUM『重力と呼吸』
そのように僕は思います。