Mr.Children「Melody」の解説と歌詞考察だよ♪
ありふれた日常も何かのきっかけで一瞬で煌めく
楽曲紹介
楽曲収録CD
概要 | 収録作品 | 発売日 |
---|---|---|
35th Single | 足音 〜Be Strong | 2014年11月19日 |
18th ALBUM | REFLECTION{Naked} | 2015年6月4日 |
18th ALBUM | REFLECTION{Drip} | 2015年6月4日 |
作詞:桜井和寿/作曲:桜井和寿
豆知識
コーセー「エスプリーク」CMソングとして起用されたよ♪
新垣結衣さんが出演する口紅のCMだったな。
アルバムジャケット情報
- アートディレクター:丹下紘希
MV(ミュージックビデオ)情報
なし
ミュージックビデオはございません
タイトルについて
街で何気なく聴こえてくる”Melody”で、ありふれた日常がクリスマスのように煌びやかになった。
歌詞考察
1番 Aメロ(訳もなくて〜)
訳もなくて なんだか妙に 心が弾む夜だ
<出典>Mr.Children/Melody 作詞:桜井和寿
通り過ぎる風に鼻歌がついて出る
場面は「夜」であることから、仕事終わりの帰り道をイメージします。
普段と変わらない街並み、変わらない風景。
でも今日はいつもと違って心が弾む出来事がありました。
気持ちの良い風に誘われるように自然と鼻歌を口ずさむ主人公。
毎日通う歩き慣れた帰り道、だけど今日は何処となく気分が上がっているようです。
1番 Aメロ2(夢のように〜)
夢のように 映画のように いかないと知りながら
<出典>Mr.Children/Melody 作詞:桜井和寿
恋の予感にも似た心踊るメロディー
その気分の高揚は、決して夢の中や映画のような展開につながるものではない。
しかし非現実的でありながらも魅力的。
その理由は、主人公の歩く通り道で、恋の予感に似たワクワクするようなメロディーが流れてきたからです。
とても心地良く心踊るメロディー。
単純な言葉で表すなら、彼の心の中に“とてもハッピーな気持ち”が湧き上がってきたのです。
1番 Bメロ(きっとこんな風に〜)
きっとこんな風にすべてが素敵に響けば
<出典>Mr.Children/Melody 作詞:桜井和寿
僕らの明日は透き通ってくのに
今、聴こえてくる“メロディー”が僕の心に響くように、すべての出来事が胸をときめかしてくれたなら…と望む主人公。
目の前で起こるふとしたことすべてが、心踊るようなものであれば、僕らの未来は明るく透き通っていくはずだと主人公は感じています。
1番 サビ(見飽きたこの街が〜)
見飽きたこの街が クリスマスみたいに光る
<出典>Mr.Children/Melody 作詞:桜井和寿
そんな瞬間 今日も僕は探してる
苛立ちの毎日 行き詰まった暮らしを
洗うような煌めくハーモニー
退屈に感じるこの街がクリスマスみたいにキラキラする瞬間を、主人公は探しています。
何気ない日々の中でも、ちょっとした変化で幸せな気分になることがあります。
主人公にとってそれは素敵なハーモニーを奏でる音楽でした。
そのハーモニーが苛立ちを浄化し、新たな活力をもたらし、透き通った未来を見せてくれるのです。
2番 Aメロ Bメロ(頼り無くて〜)
頼り無くて 人恋しくて 心切ない夜は
<出典>Mr.Children/Melody 作詞:桜井和寿
時間なんて早く進んでしまえばいいのに
きっと同じように夜空を見上げてる人が
どこかの町にきっといるはず
現実は日常にたいした刺激などなく、孤独で切ない気持ちに苛まれる夜もある。
“時間なんて早く進んでしまえばいいのに”
そう思ってしまうのはきっと僕だけではなく、同じように切ない想いをしている人がきっと他の場所にもいる。
僕の住む「街」にも、遠いどこかの「町」にも。
そうやって共感や共有を想像することで、気持ちを理解し、心の痛みを和らげようとしています。
2番 サビ(突然の夕立に〜)
突然の夕立に 木々が濡れて光る
<出典>Mr.Children/Melody 作詞:桜井和寿
そんな瞬間 運命を受け入れる
無駄なものは何も 無意味なものは何も
ありはしないと素直に思えてくる
突然の夕立は嫌なもの。
だけどその雨が上がれば、濡れた木々がキラキラと光り輝く。
それは夕立がなければ見られなかった光景。
嫌なことがあれば良いこともある。
今、目の前に立ちはだかる切なさも苦しみも運命だと受け入れ、その後の“良いこと”に繋げるのです。
それを感じた主人公は、「無駄なものなどない」と素直に思えることができたのです。
Cメロ(もしも違う景色〜)
もしも違う景色見てても 同じこの地球(ほし)の上
<出典>Mr.Children/Melody 作詞:桜井和寿
必ずどこかで繋がっているはず
見ている物や場所、文化や言語は違っても、全ての人が「地球」と言う共通の場所で生活している。
悲しいと感じることはきっとみんな悲しい。
嬉しいと感じることはきっとみんな嬉しい。
その感覚はみんな同じです。
繋がっています。
少しネガティブだった主人公も、ひとつのメロディーをきっかけに、ポジティブな思考に変わることができたのです。
ラスサビ(見飽きたこの街が〜)
見飽きたこの街が クリスマスみたいに光る
<出典>Mr.Children/Melody 作詞:桜井和寿
そんな瞬間 今日も僕は探してる
涙を微笑みに 悲しみを喜びに
塗り替える そんなメロディー
苛立ちの毎日 行き詰まった暮らしを
バラ色に染めてくハーモニー
毎日の繰り返しに不安を感じたりして、どうしても苛立ったり行き詰まったりすることはあります。
そこから脱却するには、日常から離れられるきっかけが必要です。
悲しい出来事もほんの少しのきっかけで喜びに塗り替えられる。
主人公にとってのそれが、街で聴いた“音楽”でした。
Mr.Childrenから希望をもらっている僕らと同じです。
そんな「メロディー」がこの地球(ほし)のみんなに届けばきっと、その瞬間だけでも幸せな世界が訪れるのかもしれません。
聴きどころ
メロディー
桜井さんは「ポップ一直線で作った曲。自分の声の強さだったり、優しく歌えない部分が嫌だなと思っていた中で生まれた1」とのこと。
確かに桜井さんは声を張り上げたり歌に感情を乗せたり、ファンが知る桜井和寿はどちらかといえば「攻め」のボーカリストです。
もちろん僕らファンはそこに魅力を感じているわけですが、本人はそれで満足はしていないのですね。
だからかサビメロはそこまで高音域ではなく、優しいメロディーです。
でもやっぱり僕が一番好きなフレーズは最も高音域なBメロ。
伸び伸びとした声がとても気持ちがいいです。
桜井さんの強さと優しさ、両方を兼ね備えた曲なのかなと思います。
アレンジ
ブラスとグロッケン、ピアノの高音をメインにキラキラ感を演出し、思いっきりポップに振り切ったという印象です。
クリスマスの曲ではないとはいえ、実際はその情景が浮かぶくらいにピッタリとハマっていますね。
個人的に好きなところは2番後の間奏に入る手前。
「素直に思えてくる〜」の後、キメからの階段上に駆け上がるブリッジがカッコいいです。
ストリングスも入っておりメイン級の楽器の数が多く、かなり力の入った楽曲であることが分かります。
“Mr.Childrenのポップとは”と知らしめるかのようなアレンジですね。
著名人の感想
随時更新します
ライブ&テレビ披露
ライブ
- FATHER&MOTHER 21周年祭 ファンクラブツアー
- TOUR 2015 REFLECTION
- 京都音楽博覧会2016
- Mr.Children 2マンLIVE
- Hall Tour 2016 虹
オススメ映像作品
Mr.Children TOUR 2015 REFLECTION
現在はこちらの作品でしか観ることができないよ♪曲の前のMCも面白い!
テレビ
2014年11月21日「MUSIC STATION」
2014年11月29日「SONGS」~心を打つ歌、そして言葉~
まとめ
この曲はファンクラブツアーで初披露され、『足音 〜Be Strong』のカップリング、CM、テレビでの演奏、アルバムにも収録されるなど、アルバムリード曲並みに露出の高かった楽曲。
桜井さんが「ポップ一直線で作った曲」とコメントしているように、キラキラしていて明るい気分にさせてくれる一曲です。
アレンジの煌びやかさとクリスマスというワードから、サラッと流して聴くと一見クリスマスソングかと思ってしまいますが、中身は季節やイベントに限定されず、あくまでMr.Childrenらしく、いつでも誰もに希望を与えてくれる曲です。
見飽きた街もちょっとしたきっかけでクリスマスみたいに華やかになる。
同じように、落ち込んだ心も何かきっかけがあれば心弾む気分になれる。
桜井さんは『FATHER&MOTHER 21周年祭 ファンクラブツアー』のMCで、「『Melody』っていう曲は、退屈なありふれた日常が、音楽を聴いたとたんにクリスマスみたいに心が華やぐ、そんな音楽を探してる、作ってる、まさに今レコーディング真っ只中のMr.Childrenの現状報告のような曲」と解説されました。
ちょっと落ち込んだ時やつまらないと感じる時に、Mr.Childrenの曲を聴くと元気になれます。
もしかしたらこの曲で歌われている「ハーモニー」とは、メロディーを奏でるMr.Childrenとそれを鼻歌で歌う僕らとの「ハーモニー」でもあるのかもしれません。
Mr.Childrenのライブはいつも、クリスマスみたいに光っています。
行き詰まった暮らしをバラ色に染めてくれます。
“心踊るメロディー”で。
- Sound & Recording Magazine 2015年8月号 ↩︎