Mr.Children「生きろ」の解説と歌詞考察だよ♪
失くした分だけ強くなる。弱音は吐かず「生きろ」
楽曲紹介
楽曲収録CD
| 概要 | 収録作品 | 発売日 |
|---|---|---|
| BEST ALBUM | Mr.Children 2015-2021 & NOW | 2022年5月11日 |
作詞：桜井和寿／作曲：桜井和寿
豆知識
リモートで行われたらしいわ♪
ジャケット情報
- 二人の男女がコロナ禍を経たこの三十周年という場所で再び出会い、音楽と共に生きていく現れ
- アートディレクター：森本千絵
- 写真：瀧本幹也
MV（ミュージックビデオ）情報
スタジオ（？）
監督：森本千絵（goen°）
・モチーフともなる”石と星”について。
「それはどこにでもある足元のささやかな石ころが星になっていくというものです。Mr.Childrenの音楽そのものがわたしたちに与えてくれる力を形にしたいという思いました」とのこと。
・デビュー30周年を超えても、まだ尚「音楽」を通して生きていくんだというMr.Childrenの強い意志がDNAに刻まれていく。 Mr.Childrenの根元に触れるかのような作品。
Mr.Children「生きろ」MUSIC VIDEO
タイトルについて
Mr.Childrenにとって珍しく思い切ったタイトル。
桜井さんは「ちょっと強いかな？って、迷いはしましたね。ただ、コロナ禍だからこそ、この言葉をタイトルにしたいと思った」とコメントされています。
【楽曲についてのコメント】
桜井「曲を書いた時点では、自分たちのことを投影させるというより、「キングダム2」のシナリオに沿っていたんです。ただ、無意識に自分たちの物語だったり、コロナによって失われた時間、その中でやれなかったこと、やり残したこととも重なっていると思います。」
歌詞考察
1番 Aメロ（固く握った〜）
固く握った
<出典>Mr.Children/生きろ 作詞：桜井和寿
震える掌
交わした約束が
脈打ち続けてる
「交わした約束」とは誰かと交わしたものではなく「自分との約束」。
『自らが志す使命』です。
成し遂げたいと思うその情熱を掌で握り締める。
そして「さぁここからだぞ！」と力強くその手が脈打ち続けています。
1番 Aメロ2（行く先々で〜）
行く先々で
<出典>Mr.Children/生きろ 作詞：桜井和寿
触れ合う温もり
優しさが苦しくて
幻だと言い聞かせ跳ね返した
志を追う道のりでは、一人で乗り越えられない壁もあります。
だから沢山の人達の助けが必要となる。
しかしそこで触れ合う温もりや優しさは、後に名残惜しい寂しさとなり、振り返りたくなるような甘えにも変わってしまいます。
固く握りしめた拳とは手を繋げません。
握った使命を手放す訳にはいかないのです。
そこで主人公は、「幻」と言い聞かせることで前に進む意思を固めていくのです。
1番 Bメロ（眩い軌道を〜）
眩い軌道を描き
<出典>Mr.Children/生きろ 作詞：桜井和寿
流星が夜を駆ける
自分は小さな点（いのち）の一つでしかない
その当たり前を突きつけてくるんだ
「激しく駆け抜ける眩い流星」
その存在の大きさに主人公は思い知らされます。
自分は所詮「一つの点」でしかないと。
どれだけ志を大きく持ったとしても、ただ一つの点であり、一つの儚い命でしかない。
それが当たり前だと分かってはいるけれど、尚一層突きつけられたのです。
1番 サビ（それなら〜）
それなら
<出典>Mr.Children/生きろ 作詞：桜井和寿
追いかけろ 問いかけろ
いっそ裸足のままで
血をたぎらせながら
つまらぬ
水掛け論 鍵掛けろ
減らず口を塞いだら
思いきり笑える その日が来るまで
自分のちっぽけさを突きつけられたとて、落ち込むわけではありません。
“それなら”と彼は血をたぎらせます。
くだらない水掛け論など無意味。
理屈ではなく自分の本能を信じて突き進む。
笑顔になれるその日まで一心不乱に駆け抜けるのです。
2番 Aメロ（瞼腫らして〜）
瞼腫らして
<出典>Mr.Children/生きろ 作詞：桜井和寿
泣き明かした夜は
薪をくべた炎の中で揺れている
主人公を”血をたぎらせる想い”にさせた理由が、ここから描かれています。
彼が瞼を腫らす理由は“大切な人の死”
それは胸が張り裂けるほど苦しかったことでしょう。
泣き明かした夜、彼は薪をくべ、揺れる炎を眺めていました。
2番 Bメロ（鼻を突く嫌な〜）
鼻を突く嫌な匂いと
<出典>Mr.Children/生きろ 作詞：桜井和寿
人恋しくなる光
とを同時に空へと放ちながら
蒼い煙は風に乗り消えた
大切な人は主人公の想いと共に、煙となり空へ消えていきます。
「鼻を突く匂い」と「人恋しくなる光」と同時に。
それは悔しさと未練。
二つの想いを共に空へ放ち、先に進む覚悟を決めなければならないと理解するのです。
2番 サビ（次第に〜）
次第に
<出典>Mr.Children/生きろ 作詞：桜井和寿
燃え盛る 湧き上がる
想いは今も変わらねぇ
夢に跨ったまま
そこから
またひとつ 強くなる
失くしたものの分まで
刻まれた傷を道標にして
行こう
覚悟を決め、次第に気持ちが高揚していく。
彼はここで拳を固く握り、自分と約束を交わすのです。
「思いきり笑えるその日まで走り続ける」と。
その時の覚悟は今も変わらない。
何かを失くす度、人はその分強くなります。
失って刻まれた傷は逆を言えば”得たもの”
その全てを原動力にして前へ進んでいこうと誓います。
ラスサビ（追いかけろ〜）
追いかけろ 問いかけろ
<出典>Mr.Children/生きろ 作詞：桜井和寿
いっその裸足のままで
血をたぎらせながら
ここから
またひとつ 強くなる
失くしたものの分まで
思いきり笑える
その日が来るまで
生きろ
生きろ
死んでしまえば何も出来ない。
例え何かを失ったとしてもその分強くなる。
「生きろ」「生きろ」と叫びながら「思いきり笑えるその日」を追い求めるのです。
弱音は吐かずただ我武者羅に「生きろ」！！
聴きどころ
メロディー
サビの力強いリフレインが印象的です。
一般ウケをするキャッチーさはないのかもしれませんが、心をグッと掴まされるパワーがあります。
その中で少しハネた歌メロが、高揚していく主人公の心情とマッチしているようにも感じますね。
更にラストの3音は「生きろ」というフレーズの為に生まれたのではないかというくらい心に響きます。
アレンジ
「サイモンとスティーヴには「ロマンティックで勇ましく」というリクエストをした」
とインタビューで語られていました。
「SOUNDTRACKS」でサイモンやスティーヴらの作る音の繊細さを目の当たりにしましたが、やはり凄い。
まさにその要望通りの音を感じられます。
クリアなのにアナログ感のあるミックスで”勇ましさ”を感じたり、ストリングスが歌メロをなぞるタイミングが絶妙で”ロマンティック”。
鳥肌ものです。
著名人の感想
随時更新します
ライブ&テレビ披露
ライブ
- FATHER&MOTHER Special Prelive エントランスのエントランス
- Mr.Children 30th Anniversary Tour 半世紀へのエントランス
- Traveling Ska JAMboree 2022-2023
- SAITAMA ROCK FESTIVAL “SAI” 2022
オススメ映像作品
現在映像収録作品はございません
テレビ
2022年5月12日「SONGS」
2022年5月13日「MUSIC STATION」2時間SP
まとめ
本作品を語る上で2番の「死」は外せないストーリー。
もちろん各セクションの言葉の力は強く、とても勇気をもらえます。
ですが”フルサイズ”で聴いて得られる感動が大きい作品です。
この曲の主人公は死を目の当たりにして人生の有限さ、儚さを知り、必死で「思いきり笑えるまで生きていこう」と決意しました。
過去も現代も命の儚さを知る出来事はたくさんありますが、今は特にそれを感じます。
生きていられる時間は限られていて、過去の為に使ってはいけない。
前を向いて未来の為に費やしていこう。
「生きろ」という最後の言葉から、そんなメッセージを受け取れた気がします。
