Mr.Children「風 ~The wind knows how I feel~」の解説と歌詞考察だよ♪
人の心に優しく寄り添える存在
楽曲紹介
楽曲収録CD
概要 | 収録作品 | 発売日 |
---|---|---|
1st ALBUM | EVERYTHING | 1992年5月10日 |
作詞:桜井和寿/作曲:桜井和寿/編曲:小林武史&Mr.Children
アルバム『EVERYTHING』累計売上:45.1万枚
豆知識
アマチュア時代からある曲だよ!
『ap bank fes ’07』で久々に演奏してくれた時の衝撃は今でも忘れない。
アルバムジャケット情報
- ジャケットの吹き出しは合成素材ではなく段ボールで作られた本物
- メンバーのメインビジュアルはCDケースの表面ではなく裏面に来るよう配置されている
- アートディレクター:信藤三雄
MV(ミュージックビデオ)情報
なし
ミュージックビデオはございません
タイトルについて
アマチュアの時はサブタイトルのない『風』だった。
メインタイトル『風』は筆者の考察では「自分が思い描く理想像」であると解釈。
サブタイトル『The wind knows how I feel』は直訳すると「風は僕の気持ちを知っている」です。
なので歌詞の「風は知ってるんだ 本当の事」が同意であると考えられます。
歌詞考察
1番 Aメロ(ビルの谷間〜)
ビルの谷間 走り抜けて
<出典>Mr.Children/風 〜The wind knows how I feel〜 作詞:桜井和寿
風は空に 舞い上がる
君は何を 見てきたの
その透き通る体で
高層ビルが立ち並ぶ都会で、主人公が感じた風。
その風はビルの谷間を駆け抜け、舞い上がっていった。
彼は”君”に問いかけます。
「君は何を見てきたの?」
ここでの”君”とは「風」のこと。
風は世界中を飛び回り、色んな街で色んな人に出会い、姿も見せずに通り過ぎます。
きっと自分が知らない事をたくさん知っている。
主人公はそんな”君”に少しづつ興味を持ち始めます。
1番 Aメロ2(アスファルトに〜)
アスファルトに 引きずられて
<出典>Mr.Children/風 〜The wind knows how I feel〜 作詞:桜井和寿
重いバックを 手に持って
汗だくのシャツ 丸めたハンカチ
そんな人に君はそよ風を
それは夏の暑い盛り。
重いバックを持ち、びしょ濡れになったシャツ。
汗だくの顔をハンカチで拭いながら、ビルの谷間で働く人たち。
主人公も、そんな一人のサラリーマンです。
ふと、優しく語りかけるように”君”はやってきた。
その優しさがとても心地よく、気持ちいい。
そう、日常の疲れを感じている僕に、癒しのそよ風が通り過ぎたのです。
1番 サビ(The wind〜)
The wind knows how I feel
<出典>Mr.Children/風 〜The wind knows how I feel〜 作詞:桜井和寿
The wind knows how I feel
風は知ってるんだ 本当の事
The wind knows how I feel
風は本当の事を知っている。
風は僕の気持ちを知っている。
“君”だけが知る僕の「本当の事、本当の気持ち」とは、一体何なのでしょうか?
2番 Aメロ(荒野を抜けて〜)
荒野を抜けて 大地を蹴って
<出典>Mr.Children/風 〜The wind knows how I feel〜 作詞:桜井和寿
僕の心を吹き抜ける
時には強く 時に優しく
僕の心を吹き抜ける
風は荒野を抜け、大地を蹴って世界中を飛び回り、僕のところまでやってきた。
そして色んな人を見て、色んな人の気持ちを知っている。
だから「時には強く」落ち込んだ人の背中を押してあげたり。
「時には優しく」安らぎをくれたり。
そして今日君は、そよ風として僕の心を癒してくれた。
そう、今日の風は僕の疲れ切った身体、疲れ果てた気持ちを知っているのです。
だからもし僕が落ち込んでしまった時、「頑張ろう」と思える瞬間があったとすれば、それはきっと君が強い力で、背中を押してくれたからなのかもしれません。
2番 Aメロ2(いつかは僕も〜)
いつかは僕も 君のような
<出典>Mr.Children/風 〜The wind knows how I feel〜 作詞:桜井和寿
優しい風になれるかな
冬になったら 枯れ葉を食べて
大きな風になれるかな
主人公は”君”のように、人の心に優しく寄り添える存在でありたいと願っています。
そして優しい風も、時には歩道に積もった枯れ葉を強く高く舞い上げる。
いつか僕は、そんな強い風にもなりたい。
主人公は『風』を自分の理想像として見ているのです。
2番 サビ〜ラスサビ(The wind〜)
The wind knows how I feel
<出典>Mr.Children/風 〜The wind knows how I feel〜 作詞:桜井和寿
The wind knows how I feel
風は知ってるんだ 本当の事
The wind knows how I feel
The wind knows how I feel
The wind knows how I feel
風は知ってるんだ 本当の事
主人公も風のように誰かの背中を強く押し、時には優しく寄り添える、そんな存在になりたい。
そう、風が知っているのは『人の心』だったのです。
聴きどころ
メロディー
作曲されたのがアマチュア時代ということもあり、シンプルで捻りのないメロディーラインに初々しさを感じます。
個人的には「冬になったら 枯れ葉を食べて」の歌い方が可愛くて好きです。
そして何よりサビで繰り返される「The wind knows how I feel〜♪」がとても心地良い。
まるで”そよ風”を浴びているような感覚に浸れます。
アレンジ
イントロのアコギから爽快で気持ちの良いアレンジ。
タイトルでもある『風』の存在を、SEで入れたりするわけではなく、楽器の演奏だけで表現しているのが凄いです。
例えばサビ前「そんな人に君はそよ風を」の後ブレイクし、サビで伴奏が静かになります(白玉(全音符)になる)。
そこでまず強い風がそよ風に変わるイメージ。
そしてサビの後半から2番へかけてまた強く吹くイメージでクレッシェンドしていく。
この再現性により、曲で風を体感できるような作り込みになっているなぁと感じました。
著名人の感想
随時更新します。
ライブ&テレビ披露
ライブ
- アマチュア時代(様々なイベントやライブハウスにて)
- ’92 EVERYTHING TOUR
- ’92 Your EVERYTHING TOUR
- ’92-93 Kind of Love TOUR
- X’masイベント at クラブ・チッタ川崎
- TVK.ライブトマト収録ライブ
- 石川工業専門学校学園祭ライブ
- ’94 Special Concert
- ap bank fes ’07
オススメ映像作品
ap bank fes ’07
この曲を演奏している姿はこのDVDでしか観れません!
演奏前のMCでは「昔と違って、今はそんなに空気や風がよくなくて、そんな『今』に向けて、この歌を歌いたいと思いました」と言って披露されました。
テレビ
なし
まとめ
歌い方も曲調も爽やかで、疾走感もあり緩やかにもなる。
まさに曲全体で「風」を感じられ、まるでスピーカーから風が吹いてくるかのように、誰もが”タイトル通りの印象”を受ける曲かと思います。
『ap bank fes ’07』で演奏された時のMCで、桜井さんはこの曲についてこう解説されました。
「夏の暑い盛りビルの谷間で、汗だくで働く人たちにビル風が吹いて、それが心地よく気持ちよく。そんな『風』が友達のような曲」
『風』は信頼できる友達であったり、頼りになる上司だったり、憧れの先輩だったり。
また、そばにいる恋人やパートナーだったり。
自分の心の変化を感じて手を差し伸べてくれる人を指しています。
「ほんの少しの安らぎをくれるそよ風」
「そっと寄り添ってくれる優しい風」
「背中を押してくれる強い風」
でもそのどれもがいつもそばにいるとは限りません。
風のように突然いなくなるかもしれない。
また困った時は手を差し伸べてくれるかもしれない。
この曲はそういった人への思いやりを再確認できる作品なんじゃないかなと思います。