Mr.Children「ヒカリノアトリエ」の解説と歌詞考察だよ♪
信じ続ければ虹はもう心の中にある
楽曲紹介
楽曲収録CD
概要 | 収録作品 | 発売日 |
---|---|---|
36th Single | ヒカリノアトリエ | 2017年1月11日 |
作詞:桜井和寿/作曲:桜井和寿
豆知識
NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』主題歌だよ♪
NHK(1CH)で、1/11日発売ということでBPM(テンポ)を”111″にしたそうだ。
この曲を演奏しているバンドの正式名称は「Mr.Children、ヒカリノアトリエで虹の絵を描く」よ。それを簡略化して“バンド「ヒカリノアトリエ」”よ♪
デモ音源は2015年末には存在していて、それはロック色の強いアレンジだったらしいよ!
ジャケット情報
- アートディレクター:森本千絵
- 撮影:越後湯沢(新潟県南魚沼郡の町)
- コンセプト:大切なものを胸にしっかり持って冒険に出る少年が、誰かのために虹を描いていくという、出発の絵
MV(ミュージックビデオ)情報
アニメーション
クリエイティブディレクター:森本千絵
監督:牧野惇
ジャケットに登場する少年の「勇気 (courage) の冒険ストーリー」がテーマで、布で構築された世界観の中を少年が冒険するという内容の人形劇。
Mr.Children 「ヒカリノアトリエ」 MUSIC VIDEO
タイトルについて
タイトルは、バンド名「Mr.Children、ヒカリノアトリエで虹の絵を描く」を元に田原健一が提案したもの。
桜井和寿:熊本地震の被災者へのメッセージ一部
止まない雨はないです。
Mr.Children(2016.4.22「宮崎・佐賀の公演に来れなくなってしまった人達へ」
雨の後に虹が出ることもあります。出ないかもしれない。
でも空に架かった虹を見逃さないために、出来るなら下を向かず、前を向いて、空を見上げていてください。
このメッセージが『ヒカリノアトリエ』制作の軸になっています。
歌詞考察
1番 Aメロ(「雨上がりの空に〜)
「雨上がりの空に七色の虹が架かる」
<出典>Mr.Children/ヒカリノアトリエ 作詞:桜井和寿
って そんなに単純じゃない
この夢想家でも
それくらい理解ってる
どんなに大きな夢を語る夢想家でも、「”雨上がりの空に虹が架かる”ことが絶対ではない」ということくらい理解しています。
つまりこのフレーズは、どんなに苦労をして何かを頑張っても、その苦労が必ず報われるとは限らないということの比喩表現です。
1番 Aメロ2(大量の防腐剤〜)
大量の防腐剤
<出典>Mr.Children/ヒカリノアトリエ 作詞:桜井和寿
心の中に忍ばせる
晴れた時ばっかじゃない
湿った日が続いても腐らぬように
人は毎日毎日元気に生きているわけではありません。
たまには落ち込む日があり、腐ってしまいたくなることもあります。
そんな時の為に“防腐剤”を忍ばせておくのです。
その”防腐剤”は、人によってはいつもカバンに入っている好きなお菓子かもしれないし、好きなキャラクターのキーホルダーかもしれない。
好きな人と撮った写真かもしれない。
自分なりの元気の素をそっと手に取ることで「頑張ろう」と思えます。
常に心の中に忍ばせておけば、次に進める動機になるのです。
1番 Bメロ(たとえば100万回の〜)
たとえば100万回のうち
<出典>Mr.Children/ヒカリノアトリエ 作詞:桜井和寿
たった一度ある奇跡
下を向いてばかりいたら
見逃してしまうだろう
希望の象徴とも言える”虹”も下を向いていたら、出てきた瞬間を見逃します。
前を向いて歩いていたら、たまたまに出くわす確率も上がります。
1番 サビ(さあ 空に架かる〜)
さあ
<出典>Mr.Children/ヒカリノアトリエ 作詞:桜井和寿
空に架かる虹を今日も信じ
歩き続けよう
優しすぎる嘘で涙を拭いたら
虹はもうそこにある
“空に架かる虹を今日も信じ 歩き続けよう”
このフレーズは単純なようで深いです。
虹は実際に架かってはいません。
虹が架かることを信じているだけなのです。
つまり「虹は必ず架かる」と”信じること”を希望の着眼点としています。
“無い”ものを”ある”という思うことは自分に対する優しい嘘なのかもしれません。
でもその嘘で涙を拭えるのなら、それはそれで希望に繋がるのです。
2番 Aメロ Bメロ(「一体何の〜)
「一体何の言味がある?」
<出典>Mr.Children/ヒカリノアトリエ 作詞:桜井和寿
つい 損か得かで考えてる
でも たった一人でも笑ってくれるなら
それが宝物
誰の胸の中にだって薄暗い雲はある
その闇に飲まれぬように
今日をそっと照らしていこう
人は損得勘定で物事を考えてしまう節があります。
それはしょうがないことで、”誰の胸の中にだって薄暗い雲はある”のです。
そんな中、打算ではなく心のままに自分を笑ってくれる人がいたなら、その関係性は宝物。
その宝物を大事にしながら、世の中の闇に飲まれぬように、一歩先を光で照らしながら前に進むのです。
2番 サビ(過去は消えず〜)
過去は消えず
<出典>Mr.Children/ヒカリノアトリエ 作詞:桜井和寿
未来は読めず
不安が付きまとう
だけど明日を変えていくんなら今
今たけがここにある
過去は所詮”過去”でしかなく、変えることは出来ません。
受け止めるしかないのです。
かといって受け入れても不安が付きまといます。
それはあれこれ先のことを考えてしまうから。
もし明日を素敵な日にしたいなら、”今どう動くか”が大切なのです。
何故なら”今”というという時間しか僕らは生きていないから。
そんなメッセージが込められているように思います。
Cメロ(遥か遠く〜)
遥か遠く地平線の奥の方から
<出典>Mr.Children/ヒカリノアトリエ 作詞:桜井和寿
心地好い風がそのヒカリ運んで
僕らを包んでく
遠い地平線の奥から運ばれてくるヒカリ。
それはアーチ状に描かれる七色のヒカリ。
僕らの心にある”ヒカリノアトリエで虹の絵を描いた”のです。
実際の虹ではありません。
あくまで空想。
絵に描いた虹です。
何故ならこの物語に”本物の虹”は出て来ないからです。
3番 Bメロ(たとえば100万回の〜)
たとえば100万回のうち
<出典>Mr.Children/ヒカリノアトリエ 作詞:桜井和寿
たった一度ある奇跡
ただひたむきに前を見てたら
会えるかな
逆を言えば下を向いていたら奇跡に出くわすことはありません。
ラスサビ(空に架かる〜)
空に架かる虹を今日も信じ
<出典>Mr.Children/ヒカリノアトリエ 作詞:桜井和寿
歩き続けよう
優しすぎる嘘で涙を拭いたら
虹はほらそこに
過去は消えず
未来は読めず
不安が付きまとう
だけど明日を変えていくんなら今
今たけがここにある
きっと
虹はもうここにある
「もしかしたら虹が架かるかも」と思うそれこそが希望であって、仮に出なかったとしても、信じ続ければ心の中に虹はあるのです。
聴きどころ
メロディー
聴いた瞬間良かったのが、他の曲でも多用しているオクターブユニゾン。
(オクターブユニゾンは例えば主旋律の音が低い「ド」だとしたらコーラスは高い方の「ド」を歌う)
他の曲だと『通り雨』のサビや『口笛』のCメロ、『memories』の大サビなどもっともっとありますが、その部分全部僕は好きです。
上のパートを歌う場合はファルセットで歌われることが多いですが、この曲は地声で歌っています。
それがまたいい。
リフレインするサビもかなり耳に残ります。
キャッチーで馴染みやすいメロディーですね。
アレンジ
本作品は演奏メンバーがMr.Childrenとしての他の楽曲と異なります。
基本としてこれまでMr.Childrenをサポートしてきた面々がいます。
SUNNY(key)
山本拓夫(sax)
ICCHIE (trumpet)
彼らに加え、新たに「チャラン・ポ・ランタン」というユニットの一人、小春さんがアコーディオンとして加わり、このメンバーのみでレコーディング、ツアー演奏が行われました。
発表時は小春さんが加わることでどうイメージが変わるかな?と期待や謎がありましたが、ミスチルはこれまでにも『名もなき詩』や『優しい歌』などでアコーディオンは使われており、違和感なく聴けたように思います。
余談ですが、僕はアコーディオンの音が大好きです。
とある駅の南口広場によくアコーディオン奏者が路上ライブしていたのを、よく一人で立ち止まって聴き入っていたくらい好きです。
なので嬉しいサポートメンバーだという話。
そしてビックリポイントとして、シングル曲にも関わらずエレキが入っておりません。
田原さんは「ギタレレ(ウクレレの6弦バージョン)」を使用しています。
弾いてる姿が可愛らしいですよね。
著名人の感想
随時更新します
ライブ&テレビ披露
ライブ
- Hall Tour 2016 虹
- Hall Tour 2017 ヒカリノアトリエ
- DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25
オススメ映像作品
Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25
ライブでもヒカリノアトリエは一切サンプリングされたオケ音源などは使わず、完全な生演奏です♪
テレビ
2022年5月12日「SONGS」
まとめ
こちらの楽曲のレコーディングは、歌以外は一発録りとのことです。
それもあり普段のMr.Childrenとは少し違う色、違うグルーヴ感を感じる楽曲になっているように思います。
歌詞も感動しました。
雨が上がり虹が架かることで、それを励みとする歌はミスチルにもよくありますが、この曲に関しては最後まで虹が架かることはありません。
それはどういうことかというと、雨上がりに虹が出るというのは当たり前と思うのではなく、「もしかしたら虹が架かるかも」と思うそれこそが希望なのです。
物凄く深いなと思いました。
もしバンド「ヒカリノアトリエ」が今後もあるとしたら、そのメンバーでのアルバム発売というのもあっていいんじゃないかなと期待します。