【”HOME”TOUR 2007 ~in the field~】全曲解説&見所紹介レポート

ライブ

概要

“HOME”TOUR 2007 ~in the field~発売日(DVD)2008.08.06

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本作は2007年9月9日に行われた横浜国際総合競技場公演の模様を収録した、15年間の集大成となるスタジアムツアーです。そのため、アルバム『HOME』を引っ提げたツアーの延長ではあるものの、懐かしい曲が数多く演奏されました。

チル鶏
チル鶏

挿絵とライブ映像の合成や、曲の合間にメンバーのインタビューが入るなど、ドキュメンタリーに近い作りとなっているよ♪

DISC 1
01. OPENING
02. 彩り
03. 名もなき詩
04. 星になれたら
05. シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~
06. CROSS ROAD
07. Tomorrow never knows
08. my life
09. ひびき
10. もっと
11. HERO
12. Imagine
13. CENTER OF UNIVERSE

DISC 2
14. Dance Dance Dance
15. フェイク
16. Any
17. 口笛
18. Sign
19. ポケット カスタネット
20. Worlds end
21. 終わりなき旅
22. しるし
23. Wake me up!
24. innocent world
25. 旅立ちの唄
26. END ROLL

メンバー編成

総メンバー数『12人』

  • Mr.Children
  • 小林武史【キーボード】
  • 登坂亮太【コーラス】
  • 山本拓夫【サックス】
  • 西村浩二【トランペット】
  • 四家卯大【チェロ】
  • 沖祥子【ヴァイオリン】
  • 伊勢三木子【ヴァイオリン】
  • 菊池幹代【ヴィオラ】

収録順に見所紹介 DISC 1

01. OPENING

スクリーンのオープニング映像は前回の『“HOME” TOUR 2007』と全く同じ。
ロボットが工場で一生懸命何かを作って働いている映像からスタートです。

球体には「Mr.Children HOME TOUR 2007」の文字。
スクリーンに映るその文字がアップになったところでメンバー登場!

スタジアムの空へ最初に響いた音色は、前回のツアーから参加された小林武史さんのピアノでした。
そのピアノのサスティンが伸びる中、桜井さんの「たーだ〜♪」が会場を突き抜けます。

02. 彩り

選曲は前回と同じですが、アレンジはアリーナツアーの最後に演奏された2回目の『彩り』とほぼ同じものでした。

スクリーン映像は終始5分割にメンバーそれぞれを映します。
間奏で桜井さんはアコギを持ちながら走り回り、とても温かく元気なMr.Childrenで幕が上がりました。

曲が終わるとDVDではちょっとした挿絵を挟みます。
これは実際に観てお楽しみください♪

03. 名もなき詩

イントロは『TOUR ’99 DISCOVERY』と同じJENのドラムのみの演奏。

1番サビは観客による合唱ですが、「生涯を君に捧ぐ」の「君に〜」で歌うのをやめ、「捧ぐ」のところを歌わずに会場に委ねるという新しいパターン。

その時の桜井さんの表情はある意味見所です。

こちらはMr.Children公式YouTubeチャンネルにて公開されています。

続いては、知らない曲?いやでも聴き覚えのある…そんなフレーズの演奏が…。
その正体は、懐かしのあの曲でした。

04. 星になれたら

この曲では原曲のブリッジにあたるフレーズ(Aメロ〜Bメロへのつなぎの部分など)をブラス隊によるアレンジでイントロへ持ってきたのです。
それがとても渋くてカッコいい。

この選曲で15周年ツアーでもあることを思い出させてくれます。

ラスサビは観客が合唱。
生のブラス隊を活かしたアレンジでした。

そして次の曲のイントロを聴いた時、当時のその衝撃は嬉しさで耳を疑ってしまうほどでした。

05. シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~

【見所① 遂に解禁!!そして初の映像化】

最高に盛り上がるシングル曲にも関わらず約10年半の沈黙(DVD未収録の「ap bank fes’06」スキマスイッチとのコラボは除く)。
10年半前、最後に披露された『REGRESS OR PROGRESS』も映像化は無し。

当時はライブに行く度、DVDが出る度に、どうして演ってくれないんだろう?と思いながら悶々としながらファンをやってきました。

何故ならこの曲は僕が初めて買ったMr.ChildrenのCDでもあったからです。

しかし、今回やっと披露してくれた時の喜びは、本当に感無量でした。

ちなみにずっとライブで演らなかった理由を桜井さんは「歌詞が何を言っているのかよく分からないから歌うのが恥ずかしい」という理由からとのこと。

最近では惜しみなく披露してくれていることを考えると、吹っ切れたものがあったのでしょうか。

そんなこんなで初めて観た『シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~』では、サビを一緒に歌ったり、ラスサビで特攻花火が上がったりと、最高に楽しい時間でした。

そして曲が終わり次の曲へ切り替わった時、その興奮は冷めることはなく、会場には更なる衝撃が走りました。

06. CROSS ROAD

人によっては『シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~』よりも衝撃的だったのではないでしょうか?
ツアーでは『Mr.Children Stadium Tour -Hounen mansaku- 夏祭り 1995 空 [ku:]』以来、約12年ぶりの披露。
映像作品では『【es】Mr.Children in FILM』以来!

しかもニューアレンジのバラードVer.。
キーは全音下げでした。

BEST ALBUM『Mr.Children 2011 – 2015』にこのライブ音源が収録されたのも嬉しかったです。

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そして曲が終わると、アコースティックギターを掻き鳴らす桜井さん。
この時点では、何の曲かはっきりとは分かりません。
歌い始めてやっと気づきます。

07. Tomorrow never knows

【見所② 最大ヒット曲のニューアレンジ】

大ヒットシングル3連発を締めくくる最大のヒット曲『Tomorrow never knows』。
これがまさかのワンコーラスアコースティックVer.。

2番以降もブラスメインにアレンジ変更を加えており、壮大なラスサビの転調へ向けての迫力はこのツアーでしか味わえない高揚感がありました。

ライブ前半にして15年間の集大成に相応しい鳥肌マックスのセットリストと演奏です。

そしてここでMC。

桜井「もう一曲、これまた『HOME』らしい曲だとは思うんですが、手紙をポスト投函する時に、この曲を作った当時は、まだ62円!」

ここで歓声。

「歌の中に『いい事ばっかある訳ないよ それでこそ』という歌詞が出てきますが、逆を言えば悪い事ばかりも続かないので、もしここ何日か、何ヶ月か、何年間か、あんまりいい事ないよ、嫌な事ばっかだって思うような人がいたら一緒にやりましょう」

08. my life

イントロなどの主旋律はブラス隊。
今回のツアーではブラスの音が一際目立つものになっているなぁと感じました。

この曲は同じ年、台風により1日限りとなった『ap bank fes ’07』でも披露されましたが、『シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~』と同じく『REGRESS OR PROGRESS』以来。
その時のように、曲の最後は「いい事ばっかある訳ないよ~」のフレーズを追加したアレンジでした。

09. ひびき

軽快なリズムで会場は一気に楽しいムードに。
しかし歌詞の「銃声」のくだりだけは険しい表情で歌っていました。

ラスサビの『君が好きで 君が好きで』は観客に委ねます。

こちらも『ap bank fes ’07』で披露されましたが、DVDではカットされているのでこの作品のみの収録となっています。

曲が終わると場面が変わりメンバーへのインタビューへ。
内容は“次の曲をアルバム『HOME』に収録した理由について”でした。

10. もっと

桜井さんが語ったことを少し紹介します。

「『悲しみの場所に灯された裸電球に似た光』っていう“悲しみの場所”っていうのは自分の中ではグラウンド・ゼロのことだったりしていて、歌詞を書いた時に9.11のことがリアルにイメージとしてあった。で、時間が経って改めて聴いて、そのイメージが薄れた時に聴いてみると、どんな日常にもリンクしていける想いみたいなものが『もっと』の中にはあって、だったら『HOME』に入れてもいいかなと思って』

アレンジや映像は前回と同じで、ワンコーラスをピアノと桜井さんのみ。
ただ、テンポを更に落としているような印象でした。

11. HERO

小林さんのピアノで始まるイントロ。
前曲の『もっと』から9.11をきっかけに生まれた作品を並べてきました。

12. Imagine

ここから16曲目『Any』まではアリーナと同じセットリスト。
ただ、アリーナでは『ランニングハイ』の後に『Imagine』でしたが、今回は『HERO』の後なので、聴こえ方が全く違う。
『Imagine』をカバーした理由は『“HOME” TOUR 2007』の解説をご覧ください。

13. CENTER OF UNIVERSE

前回とアレンジ等はほぼ同じ。
DVDではこの演奏でDISC 1が終了します。

収録順に見所紹介 DISC 2

DISC 2はインタビューからスタート。

桜井「今、自分たちを取り巻いてる状況、世の中、世界っていうのを悲観的に捉えようと思えばできるし、楽観的にも捉えられるし、ただ常にどんなふうにでも角度を変えて物事を捉えていける自由な心っていうのがあれば、どんなことでも楽しくプラスに変えていけんじゃないかなと思っていて。だから「あぁ世界は素晴らしい」っていう言葉が、ある角度から見ると皮肉なようにも捉えることができるし、ストレートに世界は素晴らしいんだって信じ込むこともできるし…」

このコメントから次の曲へ。

14. Dance Dance Dance

こちらも前回と同様のテクノ調アレンジです。
2番で原曲アレンジに戻るタイミングで特攻花火。

初見であれば“見所”としておきたいくらいカッコいいのですが、『“HOME” TOUR 2007』でも“見所”としているのでこちらは外します。

さて、何度聴いても素晴らしいのが次の2曲。

15. フェイク

『Dance Dance Dance』から繋がったアレンジのイントロ。
スタジオムということもあってか、前回の『“HOME” TOUR 2007』よりも走り回っている印象。
盛り上がりはもちろんのこと、見所はやはり最後の「すべてはフェイク」「フェイク」「フェイク」からの「その全て真実」。

16. Any

【見所③ その全て真実】

『“HOME” TOUR 2007』のDVDも全く同じ見所としていますが、やはりこの『Any』は外せない。
アレンジも前回の素晴らし過ぎる構成を引き継いでいます。
詳しくは『“HOME” TOUR 2007』をご覧ください。

本当に最高の演奏です。
ただ、この『フェイク』からの流れ、強いて言うなら個人的には『“HOME” TOUR 2007』のほうが好きです(カメラワークなど)。

17. 口笛

アコースティックアレンジでスタート。
モニターに歌詞が映し出され、ワンコーラス、ツーコーラス、Cメロ、ラスサビ、全てのセクションで各所観客に歌を委ねた一体感MAXの「HOME」らしい演奏。

DVDではMCカットされ、いきなりみんなが歌い出したかのようにみえますが、実際は曲の前にMCがあり(ごめんなさい内容は覚えていません)、それによりこの大合唱に至ったように記憶しております。

アウトロでは桜井さんが生“口笛”を吹き、とても温かい演奏でした。

そしてMC。
「今の、ステージ側に向けた何らかの想いに対する答えを次の曲で表したいと思います。なので一方的にこちら側から皆さんに今度は、送ります」

18. Sign

「めぐり逢った すべてのものから送られるサイン もう 何ひとつ見逃さない」
これらのフレーズが、MCで言ったその答えなのではないかと僕は受け取りました。

Mr.Childrenへ向けたファンの笑顔が、Mr.Childrenを強くさせているのかもしれません。

19. ポケット カスタネット

ここから本編終了までの4曲も、アリーナツアーと同じセットリストです。
前回同様、倍テン後のスピード感と宙を舞うロボットの映像がリンクし、迫力満点でした。

20. Worlds end

相変わらず圧巻の演出とパフォーマンス。
アリーナと同じくアウトロではスクリーンに様々なメッセージが写し出されます。
以下がそのメッセージ。

風が吹いて山を越えた
海をわたって風は
別の陸地についた
そしてまた山を越えて
たくさんの雲をあつめた
雲は大きな雲になって
たくさんの雨を降らせた
緑が生まれた
町で子供が産まれた
はじめて子供が歩いた
はじめてデートして
はじめて仲直りして
はじめて別れた
25メートルはじめて泳いだ
世界の30万の子供が子供兵として戦争に関わっている
ジーパンのサイズが1センチ減った
7分間に一種の動物が絶滅している
決勝ゴール直後に視聴率57.7%
世界には今2700万人の奴隷がいる
人間は1秒間に2.4人増えている

世界はどのようにしてはじまったのだろうか
世界はどのようにして終わるのだろうか

風が吹いて
山をこえて
海をわたった

21. 終わりなき旅

【見所④ 伝えたいこと】

ワンコーラスはほぼ桜井さんの弾き語りで2番からバンド演奏。

『Worlds end』のメッセージと『終わりなき旅』のスクリーン映像。
それらをアリーナツアーと合わせて2度観たことで、この2曲からMr.Childrenは何を伝えたかったのかを僕は考えました。

「HOME」=「日常」の中、戦争や過ちを繰り返す人類は、それでも何度でも平和を願い想い続けている。
そんな「終わりなき旅」を僕らは続けている。

そして次の曲で、その旅を続ける理由が描かれているようにも感じました。

22. しるし

DVDではライブ会場とは離れ、一本の木の下で別撮りされた桜井さんによる弾き語りから始まります。
そして1番のサビからライブ映像に切り替わる。

本ツアーの生ストリングスは「この曲のためにある」と言っても過言ではないほどに圧倒されました。

「共に生きれない日が来たって どうせ愛してしまうんと思うんだ」

どんなに辛い日常が続いても、誰かを愛することでその暮らしに「彩り」が生まれる。
“HOME”TOUR全体からそんなメッセージを感じました。

ここで本編は終了です。

23. Wake me up!

-Encore-

【見所⑤ Wake me up!でテンションアップ!】

初披露にしてイントロをアレンジ!
「Wake me up!」「Wake me up!」のコーラスからの合唱でスタート。

サビはもちろん間奏のコール&レスポンス、アウトロまで、ステージと会場が一体になった「Wake me up!」の連呼でした。

大合唱後のアウトロが終わると耳馴染みのあるフレーズをブラス隊が奏でます。
もちろんあの曲でした。

24. innocent world

この『innocent world』は観客へ歌わせる時のマイク捌きが面白い!
ワンコーラスはほぼほぼ合唱です。
サビでは桜井さんがハモリパートをコーラスの登坂さんから奪って歌唱(笑)。

アンコールらしい盛り上がりの2曲が続きました。

そして最後の曲。

その前にMC。
「今日の最後のお別れのさよならの歌です。同時に、もし何かこのライブをきっかけに新しい何かが始まるとして、新しい明日が、自分たちが始まるとして、その始まりを祝う歌でもあります。いっぱいいっぱい心を込めて。」

25. 旅立ちの唄

リリース前の披露です。
キーもテンポもアレンジも原曲とは別物ですが、このツアーが初お披露目でした。
かつ、MVにもなっています。

心を込めて背中を押す桜井さんの仕草に、会場のみんなが「明日も頑張ろう」と思えたことでしょう。

最後にメンバー紹介をして終了。
15周年に相応しい豪華で温かいライブ映像でした。

25. END ROLL

退場曲はCD音源の『旅立ちの唄』。

見所⑥「貴重なレコーディング映像」

DVDのエンドロールでは次のアルバム、ツアーへ繋がる、『旅立ちの唄』『GIFT』『タダダキアッテ』『花の匂い』『夏が終わる ~夏の日のオマージュ~』のレコーディングの様子が収録されています。
ファンなら見逃し必見の貴重映像ですので、見所としておきます。

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見所一覧まとめ

見所①「遂に解禁!!そして初の映像化
『シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~』

見所②「最大ヒット曲のニューアレンジ
『Tomorrow never knows』

見所③「その全て真実」
『Any』

見所④「伝えたいこと
『終わりなき旅』

見所⑤「Wake me up!でテンションアップ!」
『Wake me up!』

見所⑥「貴重なレコーディング映像」
『エンドロール』

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